文月の九

●7月某日: 1学期の終園日。結局、入園以来、1日も休まず通うことができた。この点、ほんと、サクさまさまである。それはいいんだけど迎えに行くとき、2日連続の大雨ですよ。今日はもう完全にゲリラ豪雨。時すでに遅しといった感はあったがコンビニの軒下でレインコートを着た。子どもを乗せていたら、レインコートがあろうとレインカバーがあろうと、しばらく雨宿りをするレベルの降り方だった。まあ大人ひとりだったし、今日は降園前に、転勤でお引っ越しするクラスメートのちょっとしたお別れ会があるので、雨を縫って行く・・・と、くだんの送られる側のお母さんもびしょぬれになりながら自転車をこいでいた。ほんと、こういうとこで、園ママには“仲間”感が芽生えるのである。お別れは淋しい。

幼稚園に着くと、急な雨に降られた子どもたちが・・・というか、まあそうでなくても泥だらけで遊ぶ子どもたちなので、いったん、全部脱いで着替えているところ。サクも先生にシャワーをかけてもらって、すっぱだかのまま汚れたシャツやパンツをひと抱えにしてテテテと歩いて部屋に入り、自分の棚にかけてある自分の着替えバッグから新しいパンツ・シャツ・ズボンを出して自分で来て、汚れ物は、やはり着替えバッグに入っているレジ袋を出してその中に突っ込み、バッグに収納。素早くできる子、途中でふざける子、いろいろいるけど、みんな各々、その作業を自分でやっている。サクは、いつもそうなのかは知らないが、今日はとりあえず黙々とテキパキとやってた。かわええ。そしてママに気づき、ニッコリを手を振る。

教室に親子で集まって輪になると、「すみれちゃんは遠くにお引っ越しをするの」「東京といって、すごく遠いところだから、もう簡単には会えないのよ」と、そこは先生、ハッキリと告げる。「さみしいね。もっと一緒に遊びたかったね。先生も、すみれちゃんが年中さん、年長さんになっていくのを見たかったよ」。正確にはつかめなくても、大まかな意味や、いつもと違う雰囲気を察するのだろう、真剣な顔で聞いている子どもたち。「とうきょう いくもん! ぼく、おばあちゃんちにいくから!」と言う子。サクは「すみれちゃん、もっとあそびたい」と言う。あかん、ちょっと今思い出して書いてるだけで泣きそうやわ。クラスの役員さんが、お別れの品(とても心のこもったもの!)を送っていた。

●7月某日: 1学期の間、皆勤賞だったサクだが、ゆうべから咳がひどく、朝になったら鼻水まで出てきた。休みに入ったとたん体調を崩すなんて、おまえは猛烈サラリーマンか! と突っ込みながら、病院へ行く夏休み初日。ふだん丈夫なのが災いして、たまに病院に行くとなると、ものすごく渋るサクである。しぶしぶ説得に応じて病院に入ると、実際の診察では、ちゃんと一人で先生の前に座り、おとなしく聴診器やらお口アーンやらに耐えていた。・・・って、耐えるレベルじゃないのよね、この程度。

熱はなく食欲も普通、元気いっぱいなので、公園に行き、図書館に行き、帰宅。図書館の子どもコーナーでサクに絵本を読んでやってると、一緒にジーッと聞いてる男の子(サクより年上な感じ)がいたので、「?」と思いつつ一緒に読み聞かせていたら、のちほどお母さんをひっぱってきて、「ほら」と言う。なんと同じ幼稚園の年中クラスの子だったらしい。私ちょうど貸出手続きをしているところで、『日本の古地図コレクション』とか『江戸っ子は何を食べていたか』なんて本も借りていたので、けっこうドギマギした。あ、怪しい者じゃございやせん・・・。

夜ごはんはよく食べたサクだったが、なんかちょっと熱い・・・? ぎゃー、38.2度。しかし「ぼく へーきだよ。なんともないよ」と平静に(親との)遊びを続行しようとするサク。夫と相談して風呂はシャワーだけにすることにし(湯船は体力を消耗すると判断)、布団に入れる。そのころには、もう、アチチチな熱さになっている。子どもは熱に強いというが、さすがに「なんかあたまがいたい・・・」と言ってふぅふぅ息を荒くしてる。冷えピタと氷枕をして、寝ついたところで、久々の坐薬投入。3時間ほどのち、尋常じゃない量の汗をかいていたので、なんとかして着替えさせる。