卯月の十四 / 歓迎遠足

●4月某日: 普段より30分ほど早く起きて2人分のお弁当準備など。ゆうべも遅かったのでねむ〜い。子どものほうは超元気。「えんそく、えんそく」と昨日から浮かれていて、そういうことで気持ちが高鳴るようになったんだね〜と感慨だったが、今朝になると興奮しきって胸がいっぱいらしく、朝ごはんが進まないこと、進まないこと。家を出る前にひと疲れしたわ、ふぅ。しかし、やる気は本物。今日は観光バスを借り切ってあって、バス停留地まで園から10分ほど、みんなで並んで歩いていくのだが、途中で花を摘んでいたら前と少々差ができたサク、急いで走る! と、コケた〜! けっこう勢いよくズコーッといって、膝をすりむいてしまい、「あ〜〜〜初手から怪我か〜〜〜」と私のほうのテンションが下がったのもつかのま、すっくと起き上がり、膝を気にする気配は見せたものの、キリッとした顔で「だいじょうぶ!」とまた歩き出した。遠足というニンジンパワー、すげー!

バスの中では担任の先生がバスガイドよろしく、運転手さんの横で進行方向と反対側を向いて立ち、子どもたちに語りかけたり、手遊び歌をさせたり、ひとりひとり名を呼んで返事をさせたり。「お母さん方も一言、順番に出身地をおっしゃってください」と。20人ほどのママ(おひとりのパパ含む)のうち、福岡都市圏の出身者が3-4人しかいないことに驚く。北は北海道から南は種子島までそろっていた。

そうこうしているうちに目的地に着く。芝生広場や、大型遊具、バーベキュー用地、野球場などを備えた大型総合公園だが、私たちが向かう先は砂浜…。お昼を挟んで、海辺や磯辺で親子で遊ぶのが遠足の目的である。ううっ。がんばるの…。本日の予想最高気温25度とはいえ、海辺に吹く風は冷たく、足を濡らす水は冷たい。個人差はもちろんあるものの、年長さんぐらいになると、多くの子が飛び込んでいく感じ。年中、年少っ子はちょっとドキドキしながら入る子や、頑なに拒む子など様々。サクは、1回入って、足をぱちゃぱちゃやって、「冷たいし、濡れるし」と思ったらしく、あとは波打ち際で石を拾っては投げるの遊びに興じていた。

お弁当(完食のうえ、私のおにぎりを1個あげてもなお、おやつも続けてバクバク食べてた。やっぱりお弁当箱あれじゃ小さいのか)のあとは、みんなで磯辺のほうに行く。時は引き潮。ちょっとよく見ると、石の合間に、無数のヤドカリやカニやらが…! ここでも、大きい子たちは張り切って生物を収集してる子も多い(てか、親のほうも心得たもので、収集用にタッパーやジップロックなどを用意してきてるww)。小さい子たちはいろいろ。サクは、先生と一緒になって興奮しつつ探し「いたーっ! カニだーっ!」などいちいち大きい声をあげるものの、我が手のひらに乗せるのは嫌がる。最後のほうに、小さなヤドカリを手でもって、「ヤドカリ、つかまえた、つかまえた」と超ドヤ顔であった。先生や周りのママたちがまた、超大げさに喝采を送ってくれるのだwww それにしても、カニを80匹くらい、ヤドカリを300匹くらい見ましたよね・・・。アサリがいないのが納得いかねぇ。

お弁当の時間には、役員さんが、みんなにコーヒーや紅茶を振る舞ってくれた。ティーパックやインスタントコーヒー等各種、紙コップ、そして大きな魔法瓶にお湯を入れて持ってきてたのだ。みんな、自分の飲み物はちゃんと持ってきてるし、たかが一杯のお茶である。でも、こういうことで和んだり、仲間意識が感じられたりするのよねえ・・・と大人になった私は思うのであった。ただでさえ子連れの遠足って荷物が多いし準備も手間なのに、あの大きな魔法瓶をもって、ねえ。ありがたいですな。

帰りのバスでは1/3くらいの子どもが昏睡。サクはといえば、張り切って起きていた。しかも、張り切り続けていたため、往路に引き続き、1番か2番くらいにバスに乗りこむ…つまり、かなり最後尾に近いところに乗っていたのに、一番前にいる先生がマイクで話すのを、ずーっとちゃんと聞いてて、いちいち答えたり、反応したりしてる。スタミナ&集中力あるな。てか、遠足というニンジンパワー、超長持ちするなwww そして、サクの担任の先生(アラ還だと思う!!)の元気さには、さらにびっくり。自由時間中はずーーーーっと、ほぼ全力で子どもらと遊んだり面倒をみたりして、もちろん海にも入っていたし、腰をかがめてカニをとったりしてたのに、帰りもまた、進路と逆向きに立って、ずっとバスガイドさんやってるわけですよ。我が子が寝たママなんかは自分も寝てるのに! てか私もサクが寝なかったからしょーがなく起きてただけで、「いいなあ寝てるとこ…」って指くわえてたのに!

帰宅後、布団に誘うと、さすがにすぐに寝た。夕寝になっちゃったけど、いいよね…ぐう(と私も寝た。30分後、必死に起きる)。