朔太朗的日常: 満3歳8か月 その2

この2-3か月は、文字に対する興味関心もさらに高まっている。私としては、読み書きは小学校に入学してからでいいんじゃないかと思うぐらいで、まあそれはさすがに現実的に無理だとしても、年長さんぐらいまでは文字のない世界で…と期していて、幼児用の教材なんかでも、年少さんコースになると突如、「ひらがな」「すうじ」と言い始めるのを「おっかしいんじゃないの?」って目で見てたんだけど、子どもを見ていると、「自然の流れなのかしらねぇ…」と思わなくもない最近である。

このくらいに言語能力、会話力がアップしてきた流れで、子どもは、周囲にあふれている文字に興味をもつ生き物であって、興味があるがゆえに、スポンジが水を吸い込む如く、覚えてしまうのだ、という…。しまじろうからのDMを発見したサク、ひらがな一覧表みたいなのがついているのを見つけて大喜び。「これは、さ。これは、す…」とか、ブツブツ言いながら見てる。半分くらいは読めるようだった。

とはいえ、私は、かまえて、まだ教えないぞ。でも、やたらめったらに、看板やら雑誌やらを指さして「これ、なんてかいてあるの?」と問われる。新幹線や電車の絵の横に添えられる、「のぞみ」だとか「こだま」、「カシオペア」だのの、へなちょこ文字。お経のように、文章然とした文字を一生懸命書いていることもある。「なんて書いたの?」と聞くと、「E3系と、E4系が、れんけつします。ここに、れんけつきが、あります。とってもかっこいいね。って、ことだよ」などと、えらそうに教えてくれる(本当にそういう文字が並んでいるわけではなく、なんとなく知っている文字を適当に並べているだけ。鏡文字になっていたりなど、存在しない“文字もどき”もたくさんある)。


最近の「記号と意味を結び付けたい」ブームはもうひとつある。「自動車メーカーのロゴマーク(エンブレムっていうの?)」だ。こういうの。

今んとこ、トヨタ・ホンダ・ニッサンマツダ・スバル・三菱・スズキ・ダイハツフォルクスワーゲンアウディ・ベンツ・BMW・・・ぐらいを判別できるのだが、これがもう大変。一歩外に出れば、信号待ちをしているのや、駐車している車を延々とチェックし続けるわけだ。毎日まいにちそれをやってると、3歳のガキにも外車勢が希少種だという統計がとれてしまうわけで、「みてみてー! ベンツベンツ!!」とか「ビーエムだよ、ビーエム!」とか、やたら大きな声で叫ぶ。ベンツに向かって指をさすな、指を! どきどき。

おかげで、「ネコトラック=クロネコヤマトのトラックはトヨタ」とか、「にじトラック=佐川急便のトラックにはトヨタと三菱が混合」とか、妙な知識まで得てしまった(地域差があるかもしれません)。

また、週末に車で出かけると、道路沿いに、自動車メーカーのエンブレムの大きな看板が出ていることがありますよね。そう、販売店。見つけては叫ぶ。今やバンバン車が売れる時代でもなかろうに、販売店ってあんなに数があってやっていけるのかなって真剣に思う最近である。あとは車のCMね。こちらも、いちいちチェック&シャウト。番組の最初と最後に出る提供のロゴマークもチェック。日本って車社会だよね…。

ブロックで車を作ったら、紙に、トヨタやらスバルやらのロゴマークを書いて切り取ったものを前後に貼る。ソファの側面にも、ロゴマークと、ヘッドライトを書いて切ったものをセロテープで貼りつけいる。で、ソファに乗って、おもちゃのお皿をハンドルに見立て、運転するんである。鼻歌BGMは決まって、奥田民生の「風は西から」。マツダのCMソングなのだ。「♪わらうー ひとにはー わらっといてーもらおうー かぜはー にしからー つよくなっていくー♪」なんて歌ってる。いい歌じゃねーか。