睦月の四 / 本田・ACミラン入団会見

●1月某日: 朝っぱらからトイレの電球が切れた。あらら、替えも切らしてる。我が家のトイレには窓もなく、夜、夫が帰宅するまで(近所には売ってないタイプの電球なんでね)暗〜い中で用を足す。サクが怖がるので懐中電灯をつける。昼前に母がやってきたので、母にも暗〜い中(に懐中電灯をつけた状態)で・・・笑  大みそかはテレ東の演歌特番を見ていたらしい母に、紅白の録画をピックアップして見せる。自分がもう一度見たかっただけ、という説もw 母を相手にハッスルしまくったサクが、夕方、沈没。おお、と驚いて手帳を繰ると、11日ぶりの昼寝である(夕方だったけど)。さらにさかのぼると、前々回は前回の3日前、前々々回は前々回の13日前に昼寝してた。月に3回、てとこね、今や。義実家の畑からもらってきた白菜がまだまだたくさんあるので、最近、浅漬けを作っている。これが、なかなかいい。でも塩分取りすぎるかしら…。川崎地検から強盗・強姦犯が逃走して大きなニュースになっている。都知事選には宇都宮けんじ、田母神俊雄のほか、舛添要一も出馬するもよう。細川元首相の名も出ているが流石になかろーね。ドクター中松はもちろん立候補。

●1月某日: 年末から一週間以上、最高気温12-3度というあたたかな日が続いていた福岡である。今日は雨。さすがに冷え込んできて、昼間は8度くらい。サクとふたり、傘をさし、長靴を履いて出る。図書館でなにげなく日経を開いて「おおっ!」と叫ぶ。今月、「私の履歴書」が小沢征爾やん!!! もちろん元旦まで遡ってバックナンバーを読む。今月はコンプリートしなきゃ〜(図書館で…笑) ちょうど、数日前にも「日本の血脈」(石井妙子)という本の中で小澤征爾の来歴についてあらためて読んだばかり。本人がどのように語るのかひっじょ〜に興味深い。雑貨屋さんで友だちの赤ちゃんへのプレゼントを選んで買っていると、まー当然のことながら「サクちゃんは?」「サクちゃんのは?」と連呼し、だんだん雲行きの危うくなるサク。そーいえば、こーゆーときの切り札にしようと、まだ出していない絵本があったな…と思い出して、「サクちゃんには、おうちに帰ったらいいものあげるから」と言うと、ちょっと不服そうながらもそのうち納得。はたして帰途で、もうすぐ家に着くというころに、「おうちにかえったら、いいもの あるの? て あらって、うがいしたら、いいもの あげる?」とワクワクした様子で言う。良いものをもらうためには手洗い&うがいという日課をこなす必要がある、と予測しているところが、けなげというか現金というか。

(日本時間の)夜、本田圭祐がACミラン入団会見。イタリア語の質問に英語で答える。発音やスピードの面でも、言い回しも、決して流暢ではない。外国の人はどう見てたかわかんない。けどTLには「本田△!!」の嵐。「(なぜミランを選んだのか、という質問に)私の心の中にいる小さな本田に聞いてみたら、ミランでプレイしたいと言ったから」 「侍には会ったことないが、日本人は決してあきらめない。強い精神力をもち、規律を重んじる。私もそのひとり」「ファッションも好きだし、子どもたちに夢や希望を与えたい。プロのサッカー選手としてふるまいたい」  「(これは日本人記者と日本語でのやりとり)(背番号にプレッシャーはないか)10番をつけるチャンスが目の前にあって、どうして逃がすだろうか、という話。その場ではプレッシャーのことなんか考えなかった。これから出てくると思うけど、それは必要なものだと思う。今までもずっとそうだった」。

“リトル本田”のフレーズは、もちろん今後の活躍次第ではあるが、2014年の名言として、日本のスポーツ史で長く語り継がれるんじゃないでしょーか。思えばこの移籍まで、長かった。ケガもあった。けれど彼の口からそういうことについて苛立ちやもどかしさを聞いたことがない。自分のプレーや、試合への反省、目標などについては饒舌で、最初はそれを「ビックマウス」として報道されることが多かった。それから何年も見てきて思うのは、彼は語るべきこととそうでないこととをすごく若いころからハッキリと区別していたということ。世間の目がどうあろうが、サッカーのことは語る。人気者になっても、マスコミに乗せられたりしない。バラエティにも出ない。オフになれば幼稚園や子どものサッカークラブを訪ねて一緒にプレーする。彼が会見で語った内容は、彼のこれまでの振舞いと、少しも乖離していなかった。だから私も含めて、多くの人が胸を熱くしたんだと思う。