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霜月の十五・師走の一 / 福岡国際マラソン

●11月某日: 起きて、着替えてはみるものの、準備体操をしつつテレビを見てみたり、「もう1枚着ていったほうがいいかな?どう思う?」と夫に意見を求めてみたり、どうにもうだうだして、「行くなら早く行け」と夫に背中を押される。10度前後の気温下でのランニングは、体があたたまったらとても快適なんだけど、家を出るまでが億劫なのだー。走り出すとやっぱり調子よく、9キロ。この時期恒例、明日の福岡国際マラソンのコースを試走だ。夫は昼から会社の同期の結婚式。二次会の幹事も引き受けている。「同年代の結婚式は、たぶんこれが最後だなー」と言いながら出かけていく38歳。私たち今日は実家泊。サク、母の手料理をよく食べて喜ばれる。なんたってうちの親はサクが唯一の孫なので猫っかわいがりである。遊びをおしまいにしたり、片付けたり、お布団に入るときなど、サクの聞き分けがすごく良くなったと感心してた。わたくしはその様子を横目に新聞や持参した本など読む、読む。母とBSで“夜ごち”し、そのまま2時近くまでちびちび飲みつつ喋ってた…。ねむー…。

●12月某日: 父の車で昼前には自宅に戻る。というのは、本日、福岡国際マラソンです。わーい。去年はちょうど義実家帰省と重なって涙をのんだので、今年はぜひに見に行くぞ! 天気が良ければ3人で行こうと話していて、スタートの頃には雨も上がったのだが、夫は昨日の疲れが残っているらしい。じゃあ、と彼にサクを託してひとりで行く(ひとりでももちろん行く)。雲間から太陽がのぞき、気温も上がってきて(12-3度)、沿道応援にはいいけどマラソンするには暑いかな、て気候に。交差点付近でわくわくと待っていると、先頭集団が来る前に、警官を乗せたワゴン車が通って、マイクで注意を呼び掛けていた。「トップ選手は1キロを3分10秒、5キロを16分を切る猛スピードで走ります。選手のみなさんがベストを尽くせるよう、みんなで協力して良いレースを運営しましょう…」みたいなことを、DJポリス風に。これはきっと福岡では初めての試みのはず。流行ですな…。

さて、選手がやってきた!まだペースメーカーもいるし、先頭集団は団子状態。といっても、もう7、8人だった。またたくまに走り去っていく。川内が見えた。いい顔をしてた。ゾスト、モグス、松宮もいたもよう。1分ほど遅れて、藤原がひとりで走ってきた。沿道から小さな驚きと、大きな声援があがる。ここから1キロもしないところで、彼は棄権したらしい。次々に走り抜けていく選手たち。あたりまえだけど国際マラソンともなると、一般参加らしい選手(ゼッケンの番号でわかる)も、皆、長距離ランナーらしいいい体をしている。ずっと見ていたいけど、そうすると前の方のレースが動きすぎてしまうので、1.5キロほどの距離を小走りに帰って(コンビニでちょっと買い物もして)テレビを見る。さっき高宮通りを走っていた選手たちが、もう箱崎のあたりにさしかかっている…! そして川内の顔が、もう、歪んでいるw 中間地点でペースメーカーが外れたあとに自ら仕掛けたらしいんだけど、私が帰るころにはすっかり追いつかれていた。

しかしここからが彼の真骨頂で、そんな顔でも(失礼)遅れない。33キロぐらいでギタウがペースアップすると、ついていくのはマサシのみ。まあ、ギタウとは持ちタイムが違うから、まあ、しょうがないところで、川内はまったくあきらめない。むしろ37キロぐらいから、3位集団を引き離しにかかる。高田が落ち、モグスも落ち、ゾストも落ちていく。川内粘る。むしろ、いつのまにかマサシに引き離されていた2位のギタウとの差が詰まっている。その顔で(失礼)、そのガチガチの体で、よく走るなあ…! 対照的に、マサシは、独走になってもまだジョギングをしているように走りが軽い。アップになれば汗をかいているのが見えるが、表情もほとんど変わらない。以降、1位のマサシと3位の川内を交互に移す形でレース中継は進んでいったが、カメラが切り替わるたびに、ふたりのテンションの違いに軽くウケてたわたくしww 

結果はマサシが初優勝! スズキ浜松アスリートクラブなのね…! 川内は2位のギタウに5秒差と迫った。9分5秒のタイムは8分を切るという本人の目標には届かなかったが、彼らしい、いいレースだった。福岡で好走してくれるとなおさらうれしい。沿道の応援は、35キロ過ぎぐらいからがやはりどんどん人も増え、熱を帯びていって、川内ってスターだなあと実感。

レースが落ち着いてから、ようやく、夫に昨日の話を聞く。挙式した同期は私も時々ごはんをご一緒することなどあるので、親しい気持ち。お相手の職場は、「恋するフォーチュンクッキー」を公式に上げて話題になっているところのひとつで、彼女の結婚に際して、同僚が特別ver.を作って会場で流したのが好評だったとのこと。ついでに、夫の2次会も好評だったそうですw 「我ながら今回はよくできた」とご満悦。そして4次会まで行ったため、喉と腹筋が痛い、と。1日でも家を空けると、帰宅後、掃除、洗濯など帰ったらやることがたくさんある。

夜、「ソロモン流」だっけ? 高島ちさ子の特集を見る。活動を追いかけるほどではないけれど、私はこの人が結構好きである。竹を割ったような性格、とは彼女のような人を言うのであろう。けれど決して単なる迷惑オバサンではなく、キャリアがある。仕事は、ひとりでは絶対できない。この日は音楽業界の重鎮だったらしい父親も出ていたが、そういう七光りではなく(現にデビュー後しばらくはさっぱり売れなかったらしい)、やはり本人の心胆に並みでないものがあるからこそ、竹を割り続けていられるんだろうなー、と、番組を見つつあらためて思う。家族(実家)の風景にも心和んだ。