朔太朗的日常: 満3歳5か月 その1

●食事の量が増えた。「ワンランクアップだな」と夫も言う。用意したものを食べ終わる前に、集中が切れ、お腹もみたされて、椅子から立って遊び始めてたけど、今は、ふと見ると「え、もう、そんなに食べたの?」てぐらい自分でパクパク食べてることが多い。「こんなに食べられないよね〜?」という量をちょっと大目に盛りつけみても、完食したりする。食べられる食材の種類はというと、増えてはいってるけどかなりちょっとずつですね。野菜を野菜だけで食べてほしいんだが〜。

●だから急に、ってわけじゃないんだろうけど、身長が、手足が、伸びたなあと感じる。ドアノブ、照明のスイッチ、エレベーターを呼ぶボタンなど、手が届いて自分で操作できるものが増えてる。生まれたときにいただいて愛用しているブランケット、二つ折りでかけると足が出るようになった。去年の冬は袖や裾を折ってきてた服が、春にはぴったりで、今はちんちくりん。まあ2-3歳の子には当たり前の現象だけど、その成長がまぶしくて、ちょっと寂しいよ。

●…とか目を細めた数瞬後に「ちょ、早よ成長しろやwww」と思ったりする。病院の玄関先から大暴れ、泣きまくり、叫びまくり。「今日は、注射ないから。聴診器だけだから」と説明しても聞く耳持たず。診察室に辿りつくまでがどれだけ長かったことか…(←患者さんが多くて順番待ちだった、という意味ではない)。先生が聴診器をあてるのもためらうほどの暴れっぷりってどういうことよ。ここまで嫌がったのは初めて。2-3か月ぶりの病院で、その間、家でよく「病院で注射ごっこ」に興じていたため、本物への恐怖心がつのったのであろーか。インフルエンザの予防接種に行きたいんだが…。

●で、男子ってバカですよね。風呂上がりにはサクちゃんマンが出現。パンツ一丁で、バスタオルをマントに見立て、テンション高く家の中を走り回る。パンツ一丁ってとこがミソらしく、パジャマを着るのを頑なに拒む。このブーム、いきなり始まって、2週間ほど続いたであろうか。本格的に寒くなる前に去ってくれてよかったよ…。

●かと思うと、繊細ね〜ってところもあって、出かけた先で「もう帰る」と言い出すことがしばしば。もともと、知らない人が多いとか、人が多い、音がうるさいとか「アウェイ」の雰囲気を感じると、はじめは顔を強張らせて固まることのあるサクだが、最近はそういうとき、すぐに「かえる。かえろう。かえるってば!」と言い出す。まあ、自分の気持ちを言葉にできるようになったのは成長ですね。帰らないけど(笑)。

●病院とか、集団健診とか、「行く必要がある」ところもあるけれど、そうでない場合…特に、大人の自己満足で連れて行くようなことは、あんまりしないでおこうと思ってる。テーマパークとか、電車祭りとか、アンパンマンショーとか、得てして人がものすごく多くて、うるさい。で、子どもが固まってても、親の方には「せっかく連れてきたのに」って気持ちがあるもんだから、「ほら、ほら」といろいろ見せたり、何とか楽しませようとしたりする。そーゆーの、良くないなって思う。いや、良いか悪いかって問題じゃなくて、そーゆー自分に気づいたとき、「嫌だな」って思う。

●もちろん子どもに「楽しい経験をさせてあげたい」ってのは親(バカ)心だし、それがいい方向に作用する場合もある。でも、子どもに費用対効果とか投資の回収とかを求めてはいかんよね。てか、まあ、言うほど、子ども中心の外出ってしてないんだけど(笑)。

●うちは子どもがひとりのせいか、親の性質のせいか(笑)、子どもが生まれてからも「自分たち(私と夫)がどこに行きたいか」って観点から外出プランを立てることがけっこう多い。もちろん、ライブハウスとか本格的なバーみたいなとこは行きたくても子連れでは行かないけど、居酒屋やダイニングバーや、屋外でのフリーライブ、史跡(笑)などにはちょいちょい行ってる。そーゆーのも親の自己満足なんだけど、これは、「子どものためにしてあげてる(から、お金や労力の元をとれるように楽しんでほしい)」っていうのとは全然違って、最初から「私(たち)の楽しみに子どもを付き合わせている」という感覚があるから、「どーも子どもの虫の居所が悪い」とか「だんだん飽きてきた」って状況に、すぐに対応できる。「今日はサク的にダメな日だったね」、「1時間ももったんだから、上出来だ」って感じで割り切れる。

●同時に、「親が楽しんでる」状態が子どもにとってのリラックスにつながるのかな、と思える面もある。子どもは「自分が感じる雰囲気」と同時に「親の醸し出す雰囲気」もよく感じ取っている気がする。アンパンマンショー的な、「子どものためのイベント」って、人は多いし、音はうるさいし、親はというと楽しんでいないどころか、「おまえが楽しむのが目的なんだから、さあ、楽しみなさい」的な雰囲気を醸し出しがちだから、それが余計にプレッシャーになるのかな、と思ったり。まあ、これは、今現在までのうちの子に関する考察で、汎用性はないかもしれませんが。サクももっと成長すれば、親が楽しんでいようがいまいが、どこどこに連れてけ〜とか言うんだろうしな。

●とにかく、「ほら、見てごらん」、「あっちで○○してるよ、ほらほら」、「サクもやってみなよ」的な、子どもの興味関心を全部先回りして楽しむことを強制するかのような言動はしたくないな、って思ってる最近です、って話です。

●まあ、子どもは子どもで、「はやく おいでよ〜。サクちゃん、まってるんだよ〜」とか、「いっしょにあそぼうよ〜、サクちゃん、さみしいよ〜」とか、「なんか、イヤな きもちになっちゃった」とか、負の感情の言語表現も増やしてきてますからね。

●本も同じだな。自分は本好きだけど、「子どもをぜひ本好きに〜」とか「いい絵本をたくさん与えてあげたい〜」とかあんまり思わないんだよね。や、普通程度には思ってると思うんだけど。本屋さんで絵本を物色するのは親になって得た新しい楽しみだし。でもすごい情熱みたいなものはないな。むしろ今も自分の読む本のことばっかり考えてるww