長月の十五 / 「恋するフォーチュンクッキー」を踊る人々

●9月某日: 今日は運動会でのプレクラスのためのプログラム練習があるというので、いつもより30分早いお迎え。となると、往復の時間なども加味すると家にいるのは実質1時間弱なのだが、そのようにハッキリと区切られていれば、人間、むしろテキパキと動くもので、TO DOリストを完遂。たった1時間でも、いいわ〜。完全にひとりの時間。そして迎えに行って、子どもが「ママだ!」って弾ける笑顔で出てくると、うわぁ〜、って、幸福感で頭抱えそうになる。顔見せただけでこんなに喜んでくれる相手がいるって、人生でごくごく限られた時期だけだろう…。さて、今日は、プレクラスの母子たち自由参加で、近くの公園でお弁当を食べる会。サクがサクらしからぬ勢いでがっつき、遊具コーナーへ走って行った…。2歳や3歳の子どもたち同士で遊んでいると、貸す貸さないとか、ぼくがやる、いや私がさきにやりたい、とかで小さなトラブルがつきものなのだが、そんなときに、当事者のママたちが焦って強い調子で我が子を制止したり一方的に理屈を言い聞かせたり、その場から遠ざけたりしないで、のんびり見守って、のんびり声をかけてる姿が見られて、なんかすごくいいなと思った。

AKB48恋するフォーチュンクッキー』を職場のスタッフで踊るのをyoutubeにアップする、てのが流行ってて、今日はじめて見た。佐賀県庁とサイバーエージェントが特にいい。佐賀県庁は、「名護屋城博物館」とか「畜産試験場」とか「企業立地課」「港湾課」「粒子線治療普及グループ」のように、「お役所」だけじゃないさまざまな部署が見られて、おじさんおばさんたちも、へたくそに、でも楽しそうに踊ってるのが、すごくいい。こんな仕事もあるのか…みんな生き生きと働いてるんだな…ていう感動が、これはあれだな、『サラメシ』と同じだな、と思う。「カモンカモンカモンカモンベイビー」のとこで、ちゃんと知事が出しゃばってセンターに出てくるとこも好感。サイバーエージェントは、若いIT企業らしい洗練の極み。結婚式場とかアパレルとか、ほかの若い企業との違いは、「マラソン部」とか「AKBになりたかった子」とか「ダイエット部」とか「社内結婚した人たち」そして「外国人社員」など、部署だけじゃない括りを多用したり、フォーチュンクッキーの衣装着せたピグを躍らせたりと、自由さ、楽しいことに貪欲な印象がより伝わってくること。ここでは、(すでに名の売れている若い…といってもそろそろ40手前か)社長を躍らせるのでなく、社長ピグを使うところも嫌味がなくて、トップの表現については佐賀県庁と両極端の好対照だった。

●9月某日: 午前中、育児サークル。・・・の前に、友だちの家へもっていく料理を作る。たまに朝から料理をすると妙な充実感がある(たまに、だからこそである)。サク、よくつるんでたYくんが幼稚園に一足先に入園し、Rくんがママの産休でサークルをお休みしているので、ちょっと寂しそう。というか今日は人数自体が少なめだった。いったん帰って(この間にサクが割と派手にコケるなどしてすったもんだありつつ)、友だちの家へ。今日は彼女が夜まで家を開放(?)してて、思い思いに友人たちが登場してくる。私とはほとんど初対面になるOさんが、「け、ケータリング?! 富山の置き薬?」みたいなでっかい鞄から、山ほどの料理を出す、出す、出す・・・・しかも某店でお料理を作っている彼女だから、どれもこれもまさにプロ級! いや〜目が泳いだ、舌が喜んだ。お酒もちょっといただいて、夕方辞去。サクは途中合流の同学年YMちゃんとも盛り上がっており、もらった新幹線のカレンダー(の前月まで分…友だちがとっておいてくれた…)をしっかり握りしめつつ、帰りの自転車であっというまに爆睡。帰宅した夫と二次会。Oさんに持たされたおみやげをつまみにすると、あら、あっという間に酒席がハイグレード。なんだかんだでけっこう飲んだ。