モスクワ世界陸上2日目! 男子100m決勝ほか!

●福士さんがスタジオに来たよ
「いま一番どこが疲れてますか」って質問に、「頭」って答えたのが印象的。まだ頭がボーッとしている、と。軽い熱中症気味だったのかも、と。暑かったんだね〜。野口さんも熱中症だったとのこと。彼女は早い段階で帽子を脱いでいたからなあ。「今、何をしたいですか?」には、ニコニコと笑って「なーんにもしたくない」と彼女らしい口調であっけらかんと。

●女子100m予選
☆備忘メモ

  • 2008北京五輪: 金フレイザー(ジャマイカ) 銀シンプソン、スチュアート(ともにジャ)  
  • 2009ベルリン: 金フレイザー(ジャ) 銀スチュアート(ジャ) 銅ジーター(米)
  • 2011テグ: 金ジーター(米) 銀キャンベル(ジャ)銅バプティステ(トバコ)
  • 2012ロンドン五輪: 金フレイザー(ジャ) 銀ジーター(米) 銅キャンベル(ジャ)

で、キャンベルが、今回は出場していません。薬物反応が出たのです(泣)。100でも200でも数々の名選手と名勝負を繰り広げ、栄光を打ち立ててきた彼女が…ほんと泣きたい。まあでもジャマイカとアメリカが強いことに変わりはないです。アメリカがぐっと世代交代してて、全米選手権を制したガードナー選手は大学生。18歳っていったかな? 予選なのに流すってことを知らず(知らないわけじゃなかろうが)、超全力でした。レース後、日本のインタビューに答えるときもまだアドレナリン全開。若いってすばらしい。ジーターがテーピングだらけの足で、ちょっともたついて走るのが気になりましたね。31歳。まだまだメダルに絡んでほしいのよ。

TBSが推してるのはナイジェリアのオカグバレ選手。100と200と走り幅跳びにエントリーしていて、どれもメダル候補なのです。さながら、21世紀に現れた女カールルイス。オカちゃん、テグのあたりから有力選手としていつもプッシュされてる割にはそこまで大した記録なく終わってましたが、ついに確変したらしい! 普段はアメリカで練習しているのか、ジーターとクラブのチームメイトだそうで、サブトラックではふたり並んで座り込んで談笑している姿も見られました。

サブトラックといえば、フレイザーが姿を現したとたんに「あれ?こんなに、脚、太かったっけ?」と言ったODAさん、自重ww あと、解説の朝原さん、アメリカの他の選手見て「スレンダーな選手ですね。普段、ジーター選手を見てるからな」って笑いながら比較するの自重www おまいらwwwww や、「選手としての体つき」についての言及だってことはわかってるんですけどねwww 

●男子110mハードル予選
中国の昇り龍こと劉翔も、キューバの強豪ロブレスも出場なし。世界の陸上選手の近況はふだんなかなか伝わってこないので、欠場されるとすんごく気になる。国内予選で負けたのか、怪我なのか、引退しちゃったのか、あるいは陽性だったのか…。さて、かつてこの種目はアメリカの独壇場だったんですが、ゼロ年代は全然勝てなかった。それが劉翔やロブレス、そしてジャマイカ勢の台頭だった、ってわけなんですけど、アメリカ、復権してきました。2012ロンドンではアリエス・メリットが戴冠。そしてこの予選、アメリカ人、激強です。4人が4人とも予選通過したばかりか4人とも予選通過タイムが上位8位以内。全員入賞しても何らおかしくないレベルです。泣きそうです。ロンドンで、国を挙げて復権に取り組んでいる、とは聞いてましたが…。メリットもリチャードソンもオリバーも、超調子良さそうでした。メリットは顔のパーツがきゅっと中心に寄ってる人で日本のアニメ(特にNARUTO)の大ファン。リチャードソンは見事なドレッドヘア。オリバーはODAさんいわく「ロボットアニメに出てくるような」体つきの人です。や、これはほんとすごい。キン肉マンとかにもいそう。ちょっとボルトと並んでみてほしい。

あ、そうそうそれで解説の苅部さんが興味深い話を。かつて、1台目のハードルまでは8歩で行ってたものだけど、今は7歩が主流になっている。とはいえ7歩で走ると、1台目には速く届くんだけど、2台目、3台目でスピードが落ちるものらしいです。十分に加速しないままハードルにかかっていっちゃうからかな。そんな中、7歩で走ってなおかつ2台目、3台目にも影響しない高い技術を身につけているのがメリットだということ。難しい話だけど、まあよくわかんないけど、やっぱり勝つべくして勝っている、てことなんですね。きっと同じ技術はアメリカチーム内でも共有されてるでしょうしね。ロンドン五輪のときは、やはり解説者が、「ハードルを越えるときの腕の回し方」をアメリカ選手が変えた、て話をしてました。

●男子400m予選
これも昔はアメリカの独壇場だった種目だけど、なんと2012ロンドンでは、ファイナリスト8人にアメリカ人がいなかったんだよ!! 史上初だったかも。んだけど、そのまま凋落していくアメリカじゃない。ラショーン・メリットとマッカイが好タイムで、もうひとりのホールも、きっちり通過です。ロンドンで新時代の到来を予感させたグレナダの英雄、まだ20歳のキラニ・ジェームズも上々の調子で予選通過。これは、ジェームズ vs アメリカ勢の対決が楽しみ。ドミニカのベテラン、サントスも残ってる。イタリアの最速双子(この、キャッチコピーというほどでもないキャッチコピーがいつも何だか笑える。実際そうなんだろうけどさ…)、ボルリー兄弟もごく接近したタイムで仲良く通過。そして日本の金丸! タイムで、なんとか、ギリで拾われました! 素人の私が見ても、最後バタバタした走りになってしまったのがわかって、本人も「これで終わりたくはない」と言っていたので、うれしかった〜。解説者が言うように、このままだと準決勝はかなり厳しいと思うけど、ODAさんの「(大レースを積むことで)いろいろ感じてほしいですよね、競技生活はまだまだ長いんだもん」って言葉が爽やか。

●女子1500m予選
判明しました。エチオピアのディババは三姉妹。長女の方は31歳で最近は世界大会ではお見かけしません。満島ひかりちゃんに似てるのが次女のティルネシュで彼女は5000とか10000で超強い選手です。今夜出てきます。んで、三女のゲンゼベ・ディババが1500予選で世界大会に初お目見え(じゃないかも、私が初めて気づいただけ)。危なげな〜い走りで3組をトップ通過しました。1組はスウェーデンのアレガヴィ選手、この人が今シーズンはめっぽう強いらしくて煽りVTRでプッシュされてました。ディババと同じくエチオピア出身なんだけど、結婚を機に国籍変更。予選を見るだけでも軽やかで、力を抜いてもスパートが切れ味抜群。予選1組トップ通過。インタビューに答える様子が、はにかむ少女みたいで超かわいかった。この組ではエチオピアの有力選手、小柄なブルカが通過することができなくてちょっとびっくり。2組は19歳の新星、しかも前哨戦でアレガヴィにも勝ったとか肉迫したとかのケニア・キプイエゴンが登場したんだけど、ちょっと苦しげなレースで5位通過でした。2011テグを制したアメリカのシンプソンが2位通過。

●女子砲丸投げ予選
絶対女王はニュージーランドのアダムス。2012ロンドン、2011テグはもちろんのこと、なんと2010年から負けなし38連勝だそうです((;゚Д゚) ODAさん、準備中の彼女をひと目見て「あー、いい顔してますね〜」ええ、もちろんガタイは超いいんだけど、とっても理知的かつ闘争心あふれる顔をした女性です。18m70を突破すれば自動的に決勝に進めるところ、19m89も投げてしまう(しまうってことはないか)アダムス。おなじみ解説の小山先生、「あ〜、だいぶ技術も上達しましたね〜」って、これまで技術もなく38連勝してるみたいですが…((;゚Д゚) 彼女に代わって言おう、「負ける気がしねぇ!!!」 でも予選2位、アメリカのカーターは19m76を投げてるのよね。どうなる決勝。あと、この競技は中国が伝統的に強くて、3人とも決勝に残りました。

              • ナイトセッション---------

●恒例、ODAさん、サブトラックへ
現地からリポートするかと思いきや(いつもはしてた)割とあっさりスタジオに戻ってきましたww しかし大量の汗ww 自転車で行ったそうです、けっこう遠いそうですw 選手たちは車で移動しているそうです、特にボルトはファンとかがすごいんで、専用車が2台用意されていて、どっちに乗るかはシークレットなんですって。なんか楽しそうにこまごまと報告してるところでTBSのニュースに切り替わりましたwwwwww爆笑wwwwww CM明けの情報では、「男子100の中国、蘇炳添選手が小柄で親近感もちました」って微妙な情報(情報っていうか感想ね)を出してきたんですが、蘇炳添選手はなんとフライング失格に〜! やべーODAさんデスノートもってるかもしんない!

●男子20km競歩
日本の鈴木選手が金メダルの有力候補とのことで、本人も意欲十分、レースでも序盤から先頭に立ってひっぱっていたが、13キロすぎに追い抜かれ、12位でゴール。若手の西塔選手が6位入賞を果たした。歓喜の表情でのフィニッシュ。直後、西塔・鈴木ふたり同時にTBSのインタビューとなったが、さぞ悔しかろうに、鈴木選手の爽やかなこと。スポーツマンシップっていえば一言なのかもしれないけど、なんかすごく、印象的なインタビューだった。

●男子100m準決勝
解説の朝原さん、「準決勝と決勝を同じ日にやるもったいなさ」を力説。「もっとゆっくり見たい」「毎日見たいでしょ?」うん、そーなんだけどねwww レース前、今季の前哨戦で唯一ボルトを下した男として紹介されるガトリンについて、「彼だけが本気でボルトに勝とうと思ってるんじゃないか」というODAさんのコメントに思わず首肯。や、思わずってこともないがwww

1組、ガトリンは余裕の走り。ジャマイカのカーターが次ぐ。フランスの若手ビコはここで消える。2組、ジャマイカのアシュミードとベイリーコールが1・2フィニッシュ。フランスのイケメン、ルメートルがタイムで拾われた。今季は不調らしいのだけど、こういう舞台で、全然伸びないように見えた走り(ゴメン)でもシーズンベストを出して、しかもタイムで拾われる勝負強さ! イケメンに金棒だ…(惚れ惚れ)。さて、注目の張培萌。ルメートルイケメン力で100分の1秒及ばず、ファイナリストを逃した。でも、てことはつまり、10秒00〜〜〜! 自己べストにしてナショナルレコードを出し、さらに日本のナショナルレコード(伊東浩司)に並んだ!! すげー伸び盛り。これ、あと1戦あったら、ほんと9秒台いっちゃったんじゃないか、っていう。

3組、ボルト。スタートラインで名前をコールされたときには、おどけた様子で会場を盛り上げていたんだけど、アメリカのロジャースがえらく良いスタートを切って…というかボルトのスタート後の動きがあまり良くなくて、後半、ちょっとがんばって追い抜いて終わりました…。朝原さんいわく「最後は王者の風格を見せつけようとしたけれど、それほどの強さを感じられなかった」とのこと。どどど、どーすべ〜、どーすべ〜。あと2時間ちょいで決勝だべ〜!

●男子800m準決勝
あれ? ルディシャは? 世界記録保持者にして800mの新・絶対王者、あと10年は時代が続きそうなルディシャがいないじゃないか!! …(検索中)ケガだそうです。無念。でもレースは面白くなりそうですね。ロンドン五輪、決勝で、「ルディシャはスーパーサイヤ人なんでいいとして、俺たちで地球人最強を決めようぜ」とばかりに2位以下が大混戦となり、終わってみればリザルトの全員に「PB」やら「NR」やら「SB」やらがついてて噴いたのは新しい記憶です。おまいら何かしら記録こうしんしすぎっていうwwww 若い子からベテランまでいろいろいました。決勝を待つ! 

●女子400m準決勝
強い人は強い、というレースが続いております。ロンドン女王にして麗しきサンヤ・リチャーズ・ロスが出ない(ほんと、どーして! 全米選手権のサイトも見たけど分からず…)以上、中心になるのは、まずは2011テグ女王のモンショー。ほか、ロシアの強豪クリポシャプカ、アメリカの新鋭マッコロリーやヘイスティングズもいいんだけど、2008北京女王のベテラン、オールグーがすばらしい走りを見せてた。前半は(そういうスタイルの選手とはいえ)だいじょうぶかっつーぐらい遅かったのに、後半の伸びといったら! そして、ジャマイカのこちらもおなじみのウィリアム・ミルズには別の面でも驚かされた。ロンドン五輪のレース2日前に乳がんが判明したが出場、その後の1年間で2度の手術を経て、モスクワのトラックに立っているというのだ。31歳。乳がんって本当に若い体も蝕むもの…。準決勝2組では、オールグーと塀スティングに先んじられて3着となったが、無事、決勝に駒を進めてきた。おめでとう!

●女子棒高跳び予選
戦前のイシンバエワのインタビュー、「世界大会がモスクワでなかったら、もっと早くに引退していたでしょう。母国のスタジアムで、みなさんと共に戦います」との言葉に既にもらい泣きしそうになる私が(泣)。10代のころからの輝かしい実績と、20代後半からの苦しい日々。終止符を打たれる日が近いんだねえ…。毎回書いてるかもしれないけど、マイケル・ジャクソンに似た顔立ちなのも、彼女を他人と思えない理由の一つである(もちろんマイケル・ジャクソンと私は他人でしかないが)。

予選、4m55という低いバーから始めるのにも、冷静さ、本気さが(それでも周りに比べると十分高いとこから始めているのだが)、有終の美を飾ろうとしている。引退記念なんかじゃなくて勝つつもり。果たして一発でクリアし、予選トップでゆうゆうと通過した。ただし4m55を一発クリアした選手はほかに5人ほどいる。決勝も楽な戦いではないかも。みんな必死なんだ。でもここは、解説の人すらも言っていたけど、「なんとか勝たせてやりたい」。えらそうな言い方だけど、本当に「勝たせてやりたい」って気もち。

●女子走り幅跳び決勝
100,200と共にトリプルエントリーをしているオカグバレ、昼間のセッションでは100の予選を軽く通過したオカグバレが、いち早く6m89という好記録。1回目ファウルしたロシアの美女クリシナが2回目、「軽く合わせて」6m76。踏切板まであと24cm以上ある状態! そして予選で大苦戦した3連覇中の女王リースが、ここにきて別人のような大跳躍。2回目で7m01を! かっけー! 超かっけー! 結局彼女はこの1本のあと3本

●女子10000m決勝
もはや「鬼瓦といえば春日より新谷」ってぐらいの完成度だったり、TBS感謝祭内“赤坂5丁目ミニマラソン”や“ほこたて”に出たりと、元気印のキャラクターも周知されている新谷仁美。持ちタイムではかなわないような、ざっくざく居るケニア・エチオピアの強豪を向こうに回して、中盤から先頭に立った。彼女らのペースの上げ下げに翻弄されたくないという意図・作戦だったんだろうけど、どんなにか勇気の要ることだろう。解説の高橋・増田のタッグもそのレース運びを絶賛。

粛々と72秒/周ぐらいで走って行ったあと、「これまでの24周はなんだったんだー!」て叫びたくなるラスト1周勝負になるのは男子と同様で、「67秒くらいだったら最後の1周でもついていける」と言う新谷なんだけど、なんたって女王ディババのラスト1周は61秒くらいの切れ味があるわけで…(泣) てかディババ、途中まで手ぇ抜きすぎ! 足か。いや、それが常道なんだけどさ。ラスト1周の鐘が鳴ると、「あーはいはい、そうだったわね」とばかりにディババがギアチェンジ。他のアフリカ勢も付き従って新谷の横をすり抜けていく。それからの、苦悶に歪んだ新谷の顔にもうこっちが泣きそう! でも最後まで死力を尽くした、というようなレースだった。5位入賞はものすごく立派で、解説席もスタジオも大盛り上がりだ。けれどゴールラインを踏んだあとも、直後のインタビューでも新谷は号泣。「メダルを獲らないと選手でいる意味がない気がして…」ぽろりとこぼれた言葉が胸に刺さった。インタビュアーも解説者もODAさんたちもみんなが即座に否定したし、きっと彼女の家族や友人だって、スタッフやチームメイト、監督すら、そんな言葉を否定するだろう、それでも、この明るい人、良いときも悪いときも経てキャリアを重ねてきた選手の心の底にも、こういう気持ちがあったりするんだよね…。でもインタビューが続いていくうちに、言葉を重ね、いい笑顔になった新谷選手だった。ほんとにおつかれさまでした。

そして、ディババ姉さん、強すぎww 満島ひかりさんに似てるティルネシュさんね。いちお写真貼っとくね。

すでに金メダルをアホほど(すみません言葉が汚くて)持ってるけど27歳。現役中にモデルやったりブランドもったりする選手は日本や欧米にも見られるけど、彼女、自分の名を冠した病院やホテルも経営しているそうです…お国柄の違いを感じますね。 

●男子100m決勝
というわけで(前述)、ボルトにしちゃ、2008北京五輪での戴冠以来、もっとも絶体絶命で迎える決勝なんですよ。準決勝後も、いつもならチームメイトと談笑したりもするが一言もない、あんな固い顔でウォーミングアップをしているボルトは初めて見た、固い表情で競技場に入ってきましたね、など伝わる情報からも緊張が走ります。為末「不安です」 朝原「不安ですね」 ODAさん「僕は全然不安を感じてない」 って、もう、不安しかありません! ODAさん理論では、予選・準決ともにリアクションタイムが(当人比)抜群に良かったことを挙げてましたが、だって準決勝のあの走り〜。為末だったか朝原だったか、「ボルトを負かせるチャンスなんてそうそうやってこない。ボルトvs7人の刺客ですね」と。

酷暑のモスクワには1時間ほど前から急に雷がゴロゴロ、雨がザーザー。100mをやるトラックの上には屋根がついているらしいですが、まあ風とかもありますしね、ジャージを脱いだそばからびしょ濡れになる選手たち。そんな中始まるコール。いつもはワクワクが最高潮に達するスタートラインでの選手紹介でも、不安のドキドキが優っています。でも、ここでボルト、自分の名が呼ばれる(もちろんスタジアムは万雷の拍手)と、肩をすくめつつ傘をさす、ようなパントマイムをやってのける。この辺、やっぱりスター、王者、魅了してくるよなー。

ほか、スタートラインは、対抗の本命(変な日本語)ガトリン(米)、カーター・ベイリーコール・アシュミードのジャマイカ三人衆、準決勝で会心の走りを見せボルトを焦らせたロジャース(米)、ダサオル(イギリス)、そして苦渋のイケメン・ルメートル(仏)です。ロンドンのときもそうだったけど、このイケメン、名前呼ばれてもピクリとも反応しねー!

一発でスタート! 3,4レーンに並んだふたり、ガトリンは低い姿勢を保ちながらの序盤、対するボルトは何かすぐ体が開いた感じですごく対照的。ガトリンすごくいい?!と思いきや、50mぐらいからボルトのボルトらしい加速がやってきて、そうなるともう誰も追いつけない。ボルト9秒77、ガトリン9秒85! 圧勝、とまではいかなくても、まず完勝といって間違いない出来でした。2時間前の準決勝があまりに精彩なかったので、朝原さんもかえって絶賛。「これはすごい・・・さすが・・・この雨の中・・・やはり強い・・・はァ・・・」と、興奮したときの彼らしく、シンプルな語彙でスローに褒めちぎってました。折りしも雨が強くなり、100mトラックにもみるみるうちに水たまりができて、カメラが焚くフラッシュのライトの照り返しが眩しいくらいだったのに、ゴールするやいなや、雨が上がり晴れ間が・・・何、このボルト劇場。

朝原さんも言ってたけど、ガトリンもシーズンベスト。もてる力のすべてを出し切った、ジャマイカ三人衆はカーターの銅から4,5位と続きいずれも10秒以内。天候を考えるとすばらしい記録です。ベイリーコールなんかは21歳と伸び盛りで今後が楽しみな選手。ボルトとて、決していつまでも絶対王者ではいられない。それでも、とりあえず今回は、やっぱり誰が見てもボルトが最速にして最強でした、もちろん地力なんだけど、追いつめられても本番であれだけ出し切ることのできる王者の底力に震えました、興奮! 興奮したODAさんは「僕は今確信しました、200は新記録が出ます」・・・・・・・・。自重wwwwww

レース後、スポーツサイトなんかに載ってるボルトのインタビューがかっこいかったので書き留めときます。
「今日はとても楽しかった。これはテグ大会のリベンジではない。今回はこのタイトルを勝ち取るために来た。皆が俺のフライングを覚えているから、俺もテグ大会は忘れられない(笑)。
 良いタイムを出したかったけど、天気のせいでそれはできなかった。“雨に歌えば(Singing in the Rain)”ではなく、今夜は“雨で走れば(Running in the Rain)”だった!
 俺のレースは完璧じゃないし、スタートも良くなかった。でもうまくいったと感じている。ただ少し疲れているので、少し休みたいと思っている。年間最優秀アスリートの称号と金メダルを集めることで伝説になるという目的のために挑戦し続ける。まだ200メートルも400メートルリレーもあるので」