モスクワ世界陸上初日! 女子マラソン他!

どこまでできるかわかりませんが、ちょこちょこ書き残していきたいと思います。まずはODAさんがモスクワのルジニキ・スタジアムに参上〜〜〜!! 毎回、「おろされる」「今度こそおろされるんじゃ」と噂になりつつも何喰わぬ顔で登場するODAさんが好きです、中井さんおつかれさまです、今年もよろしく! いや〜やっぱりね、世界陸上はお祭り感もあるし、でも日本ではマイナーな競技もたくさんあって一緒に盛り上がれる仲間がなかなかいなからね、ODAさんの“しろーとマニア”っぷりが楽しいんだよ、一緒に見てる感じがしてね。いつぞやの(ベルリンか)大会ではモノマネされるわ陸連に目ェつけられるわで前半おとなしかったりしたこともあったけど、今回はもう、初日からけっこう振り切れててね、まあ日本にメダルも出たしね。うふふODAクオリティが楽しめる9日間になりそうです! 朝原さん、Qちゃん、金先生、小山先生もよろしくお願いします〜!

●女子マラソン
いきなり初日に来ましたよ! 野口・木崎・福士というタレントがそろって号砲!

しっかしモスクワだからさぞ涼しいかと思いきや、レース中ったら37度ですってorz や、気温は28度でコースの体感が37度って説もある。どっちにしても超暑いらしい。現地時間の午後2時という一番暑い時間にスタートしたのは、ここまで暑くなるとは予想外だった説もあれば、日本のプライムタイム(日本では土曜午後7時という絶好の時間)に合わせた説も…トヨタプリウスとか200台くらい拠出してがんばってたしね。

あとコースがちょっとしょぼい、行って〜折り返して〜行って〜折り返して〜みたいな。確かにクレムリン赤の広場やほかにも名所はカバーしていたが〜。北京五輪のマラソンコースも10キロ×4周回というコースで私たちを驚かせたものですが(笑)、確かにコースはコンパクトなほうが運営にとっては低コストだもんね。このあたりに、国力(予算)の差とか、あとマラソンがその国で人気かどうか、ってのがあらわれるんでしょうな。そんなコンパクトなモスクワコースなのに沿道に観客が全然いねぇぇぇぇぇ! ロシア人にとっては「どうかしてるよ、2時間も走ってるだけの人をわざわざ外に出て応援するなんて、30度だぜ?! 見るならやっぱりハイジャンプやポール・ボールト(棒高)、投擲でキマリだろ?!」て感じでしょうか? 

去年のロンドンのマラソンコースは壮大だったよね〜ロンドンではフィールドもトラックもロードも全部の競技が観客と共に盛り上がっててホント楽しかった。リオ五輪のコースも楽しみだけどちっちゃいかな。暑そうだな。こうやっていろいろ見てると、日本でオリンピックやったらどんなマラソンコースになるのかな〜やっぱりマラソン大国・駅伝王国の威信をかけて、どでかいコース組んでやってくれるよね?!なんて想像しちゃいますな。

で、モスクワの人口密度の薄いコースに戻ると…序盤から割と縦長の展開で、10人ほどの先頭集団にはケニア・エチオピアの選手たちがごろごろ入ってて、日本人は野口と福士のみ。てか10キロでもう野口が5秒遅れだよ、木崎に至っては13秒差だよ、大丈夫なのォ?! いや、今日はこの暑さ、暑くなれば最後は消耗戦になり、落ちてくる選手も絶対にいる、野口にしろ木崎にしろ根性のある選手だから粘るはず…そうなるとスタミナが心配される福士!!飛ばしすぎないで!! でもフォームはやけに軽くて調子良さそうだな…

と、ちりぢりに乱れる心で追い続ければ2時間超のマラソンもあっという間に進んでいきます。20キロすぎ、先頭集団が4人に、うち一人が福士!! 野口は30秒以上遅れた。逆に木崎はやはり落ちてきた選手を拾う形で少しずつ順位を上げている。30キロ、福士が先頭集団から遅れ始めた。木崎は順位を上げたことで体が軽くなっているよう。野口は…野口は遅れた。足が止まる。歩く。腿を手でたたく。ふらふらと走り出す…何度かそれを繰り返してる。これはもう・・・これはもうダメかも。のちに、33キロ過ぎで棄権したとの情報。

35キロ、3人になっていた先頭集団からエチオピアのメルカムが落ちてきている。ずいぶん差があったはずなのに、その背が見える。福士が帽子をとって、一気に追い越す! メルカムはついてこられない。抜いた、抜いた、3位だ、福士が3位でゴールイン!!!

優勝はケニアのキプラガト。最後はイタリアのストラネオ選手とのマッチレースになったが、40キロ過ぎにギアを上げると一気に振り切って力の差を見せつけた。前回テグ大会に続く連覇だ。33歳で2児の母。しかし去年のロンドン五輪では20位に沈んでいる。逆に、ロンドンで五輪レコードで優勝したエチオピアのゲラナ選手は今回は途中棄権。35キロまで3位を走っていたメルカムも途中棄権。結果を見ると、なんと20人以上も棄権している。いかに苛酷な条件だったかということだろう。

そんな中、北朝鮮の選手が3人全員完走していて、しかもひとりは8位入賞、あとふたりも14位と17位。一方、テグでは表彰台を独占して「大ケニア時代」の到来か?!と震えさせたケニア勢が今回はまったくふるわず。あらためて、難しい競技だ。現役中に妊娠・出産をする選手も世界ではけっこういるしね。あとはやっぱり、大きな大会にピークをもってくることの難しさ。野口もものすごい練習量だったときくが、あるいは練習しすぎたのかもしれない…。

2位のストラネオ選手は、今みれば確かにロンドン五輪で8位入賞しているが、Qちゃんもまったくノーマークだった選手。最初から先頭に立っていたのだが、ものすごく体が絞れていて、走り方もいかにもヨーロッパのエリート選手っぽくて調子が良さそうではあったものの、ここまで粘るだなんて思わなかった〜。彼女も37歳ですって。女子マラソンは競技年齢が伸びていて良いね!

しかし、なんといっても福士である。31歳、マラソンレースに出場し始めて5年、ついに才能と努力が花開いたね! ゴールした後もまったく感無量などの表情は見せず、監督との歓喜の抱擁も彼女らしいユーモアに満ちていて、インタビューでは(ODAさんが早々にトラックに降りて行っていたwww)「日本の皆さんに」と聞かれて「おじいちゃん、おばあちゃん、お盆だよ」意味わかんねーwwww  

マラソンではなかなか実績が残せず、終盤に失速するという見た目のよろしくないレースが続いたので、天衣無縫なこのキャラクターもさんざん叩かれたよね…。でも、良いときも悪いときも、このキャラクターで、ヘタに神妙になったり、カメラの前で自分をシャットアウトしたりせず、そのままの彼女でいてくれたこと、そして今回ついにメダルを手にしたことが、本当にうれしい!! 彼女が彼女のままでいられたのは、本人の心の強さもあるけど、周囲がそんな彼女を認めていて、大好きだからなんだろうと思う。増田明美さんも、いつも福士の優しさや性格の良さを語ってる。ほんと、長く一流やってるアスリート(特にアマチュア)に、変な子なんてそうそういないはずなんだよ。周囲の支えや応援なしにやっていけないんだから。その有難さを感じて、またプレッシャーとも戦ってるわけだから。みんなみんな。

ってことで、福士選手初マラソンのときに書いたエントリを貼ります。5年前のなんで恥ずかしさもあるが、人間って変わんないなーと思って。このころから、「ちょっと叩けそうな要素のあるアスリートをみんなで寄ってたかって叩く」風潮が大嫌いだった。アスリートは「星を見あげる人」、アスリートを叩く人は「ごみためにいる人」って書いてる。なるほどこのとき既にそういう答えを出してたんじゃないか、私は。

「星を見あげる人」: http://emit9024.exblog.jp/7158688/

あっ、木崎選手なんと4位まで上がったんでした! 大快挙、大快挙ですよ。とりあえず去年のロンドンの雪辱はばっちり果たしたよね。今後が楽しみ。

解説は、増田さんとQちゃんのタッグ。増田さんの解説は細かいエピソードを拾ってくるのでお茶の間には人気なんだろうけど、たまには有森さんも出してほしい…本人が出たいかどうかは知らんが、あの冷静でバッサリした、でも冷たいわけじゃない、なんともいえない解説が聞きたい・・・Qちゃんは中庸で、でも男子1万のときもそうなんだけど、いざレースが始まると闘争心が前面に出てくる部分があるのがすごく好き。やっぱりこういうところがあるからこそ、世界の第一線で戦えたんだなーと思わせる。

●男子1万メートル決勝
トラック長距離の皇帝・エチオピアのベケレの姿はスタートラインになし。解説が言及したかもしれないけど聞き逃した。時代は変わる、ってことかな…。日本からは、佐藤悠基・大迫傑・そして宇賀地強が出場で、テレビは「箱根の3スター」と紹介。うーん、確かに、箱根のスターたちって言われたら否定できない! てか宇賀地が出るなんて知らんくて、ばりテンション上がったーーー! 実績でいったら佐藤がずば抜けてるんだけど、佐藤は最初りきんだのか、レース中盤からずるずる落ちる展開。

で、若い(っていってももう26になってた)宇賀地と大迫(こっちは22歳です現役大学生です)は、りきんで突っ込んでるように見えて、粘る、粘る!! 特に宇賀地、まんをじしての世界大会デビューで、ここまで本人の持ち味を出したガッツ走りがよくできるな! いや、デビュー戦だから、迷いなく突っ込めたのかな。とにかくあまりにも宇賀地らしくて笑えた。彼のフォームからしてガッツ精神あふれてて気分が上がる。順位こそ14位だから、知らない人が聞けば「日本人最高が14位か〜弱ぇ〜」って感じなんだろうけど、世界陸上で日本人が27分台って超立派、超久しぶりだぞ!! てか10キロ27分って鬼のスピードだからな!!! 大迫も年齢を思えば28分19秒は立派!! 顔もかわいいし!!

優勝はイギリスのファラー。去年のロンドンに続く戴冠! 最後、テグ大会を制したエチオピアのジェイランを気にしつつ、気にしつつ、ドッキドキしながらの渾身のスパートはお見事でした。ジェイランもかなり力を溜めていたように見えたけど、及ばず2位。

●男子100m予選
うおおおお桐生も山縣も惜しかったああああああ! 先に登場した桐生は、実況と解説の朝原さんが「やった!入った!」とぬか喜びするほど微妙な4着(3着までが自動的に準決勝に進出)。最終7組目に登場した山縣はボルトと同じ組で、フライングで9秒台の選手がひとり去るという他選手にとっては正直ちょっと有難い面もあるアクシデントがありながら、団子状態の4位。でもタイムは、タイムで救われるかも、10秒20が通過ラインよ〜っ!てところで、10秒21(号泣)。にしても、山縣ってほんっとかっこいいね!!(爆) 顔といい、たたずまいといい、インタビューの受け答えといい超好み。準決勝で見られないなんて超悲しい。レース直後のインタビュアーは為末大だったんだけど、ボルトが階段のぼってきたら「あっちょっとごめんね」と遮って「ユーセイン・ボル!」ってボルトに声をかけたあげく、当然ながらメディア全員に狙われてるボルトに先によその国のマイクのほうに行かれっちゃってたww 遮られたときも「ごめんね」ってインタビュー再開のときもちょっと苦笑いして、すぐに真顔でナチュラルに答え続ける山縣くんがステキ。こーゆーのって、一般の記者やアナウンサーがやったら超感じ悪いけど、元一流アスリートだったら、若干緩和されるとこあるなあ。

ボルトは最終7組をトップ通過、「どうでしたか、ボルトの初戦は」って実況アナに聞かれて、「えーと、かなり流してましたね。山縣くんばっかり見てました」って答える朝原さんwwwwww好きだwwwwwもう、スローVTRも流したあとだったんぞwwwwww ボルトはもちろん流してましたが、体が軽そうには見えなかったような…? でもスタートのリアクションタイムは上々だったとのこと(従来、ボルトの弱点はスタート)。スタジアム入りからスタートまでの集中具合がすごくて、彼も鉄人の域に入ってきたな〜って感じがした。風格がね〜。

で、ボルトがフライング失格になった2011テグ大会を制し、2012ロンドン五輪でも追撃著しかった、ボルトのチームメイト、ヨハン・ブレークがこの場にいないのはどういうことだああああ! 怪我か? 調子が悪いのか?! ・・・・(検索中)・・・ けが、って情報が出てますね。詳しいことはわからない。

タイソン・ゲイアサファ・パウエルがドーピング陽性で出場していません(悲)。となるとボルトの対抗馬としてもっとも有力なのは、やはりロンドン銅のガトリン(米)。予選を9秒台で突破した(ボルトは10秒07)。アメリカはロジャースも9秒台。9秒台はこのふたりなんだけど、予選タイム3位から6位までは新星が続く。トリニダードトバコのブレッドマン、ジャマイカ選手権2位だったというベイリーコール、フランスのビコ、そして驚いたのは中国の張培萌だ。

山縣、高平と同じようにアジア人スプリンターらしいスレンダーな体型(あくまで短距離選手としてはですよww)で、シュッとしてて、10秒04ですよ! 彼自身がもつ国内記録に並んできましたよ!! いや〜、アジアで最初に10秒の壁を突破するのは、山縣でも、桐生でもなく、張培萌かもしれない…と思わせるぐらいの、しなやかで伸びやかな、りきみのないすばらしい走りだった。朝原さんも絶賛。

フランスのイケメン、ルメートルは9位通過。今季はちょっと調子が悪いようだ、とは朝原さんの弁。でもだいじょうぶ(?)、イケメンぶりは健在です。イケメンに苦み走った味が加わって、玉鉄をフランス人にしたみたいな感じになってきました(註:これ褒め言葉だから!!)。


●女子400m予選
え。え。うそ。トラックに400の女王、サンヤ・リチャーズ・ロスの姿がない。解説、なんか言ってた?! 怪我?! 引退?! 国内予選落ち!? 彼女の麗しい姿を見るの楽しみにしてたのに〜。すごいショック。その他の強豪、オールグー(英)、モンショー(ボツワナ)、ウィリアムミルズ(ジャマイカ)、クリホシャプカ(ロシア)らは順当に通過。サンヤのいないアメリカは、マッコロリーもヘイスティングズもごく好調。こちらも世代交代なのかしら・・・ぐすん。

●男子棒高跳び予選
ちらっちらっとしか見てなかったんだけど、山本聖途が予選通過してるーーーーーー快挙ーーーーーー! ちょ、この5,6年で日本選手が決勝に残るの初めてじゃない?!?!(澤野さんェ…)。あとこの種目といえばフランスのラビレニが有力選手のひとりなんだけど、もうひとりのフランス選手の名字もラビレニだーーーー! わかりにくいーーーー! 去年のロンドンでラビレニ(のうちのひとり)と激闘を繰り広げたドイツのベテラン、オットーと、新星、ホルツデッペ、ともに予選通過してます。

●女子走り幅跳び予選
女王“野獣”リースがまさかの12位ギリギリ通過。走り幅跳びもそうだし、投擲種目もそうだが、どんな実力選手でも、その日、タイミングが合わない感じだったら、試合中に修正するのがなかなか難しそうなんだよね。100、200、そして走り幅跳びと、今回は3種目の出場で「女カール・ルイス」ともいわれてるナイジェリアのオガグバレ。6m83という上々の結果で通過。ロシアの22歳美女、クリシナも予選ライン6m70を跳んで通過。