朔太朗的日常:満2歳10か月

●「サクちゃんがするから」、「じぶんで する」。そんな、“じぶんが・じぶんが”主張も続いていて、そういうときは、へたくそでもゆっくりでも、あれこれ口出しされずに、心ゆくまで自分の好きなようにやりたいらしいが、一方で、余裕のあることに関しては“えっへん”アピールもすごい。「みててね」とか、「すごいでしょ?」とか言って賞賛を求めるほか、おかしいのは、作業前に言う「ちょっとまっててね」。頻繁に言う。この言葉で相手を待たせることが、大人っぽいことだと感じているのかな。確かに、子どもは、大人によって「ちょっと待たされる」ことが多い。

●3−4か月前から始まっていた泣きまねも、さらに増えてる。思い通りにならなくてちょっと悔しい。ちょっと何とかして思い通りにならないかな。「ちょっと」の願望のときに泣きまねは現れる。本当に悔しいときや、是が非でも我を通したいときは、身も世もなく泣き叫ぶから。泣きまねは、ちょっとした工夫、知恵なんだろう。まだ大根役者なのでバレバレで、軽くあしらわれて終わるのだが。

●子どもって、好きなこと、楽しいことは何度も何度も、何度でも何度でもエンドレスで同じことをやりたがるので、必然、「次が最後だよ」とか「これでおしまいね」と言い聞かせる機会が多い。それを繰り返すうちに、こんな小さい子でも「楽しいことは永遠には続かない」ということは体で理解しているのだが、なんとかしてそれを覆そうとか、長引かせようとする場合、泣いたり怒ったりするほかに、最近では新しい手を繰り出してくる。親が「次が最後だよ」と言うと、「さいごのさいごのさいごだよ」、親が「もう1回だけね」と言うと、「もういっかいと、もういっかいと、もういっかいだよ」と言うのだ。なんという力技な引き延ばし工作。笑っちゃって、「じゃあ、これを最後にしようと思ってたけど、あと2回やってあげよう」とやってると、本人が「おしまい」を受け容れてすんなり終了できたりする。

●もちろん、何度延長してやっても気が済まずに、最後はギャーギャー大声でわめくのを羽交い絞めにしてやめさせたりすることもあります。

●あと、最近、「はやく いこう! はやく いこうよ!」と催促される。靴下も靴も自分で履いて、玄関のドアに貼りついてそう主張されると、こちらも気が急いて早く出てしまうのだけれど、その結果、忘れ物をしたり、待ち合わせやイベント開始時間より早く着きすぎて、現地で時間をもてあます…ということもしばしば(笑

●外に出ると、「パパとおなじくるま」(=自家用車キューブと同じ型の車)、「きいろいくるまと おなじくるま」(=旅行先で乗ったレンタカー、黄色いマーチと同じ型の車)のふたつを探すことが至上命題だと思っている。視線が、まるでハンターか、マルサ。見つけると、「ほらっ、パパとおなじくるまっ、しろいの!」とか、「きいろいくるまとおなじ、とまってるよ!」とか、鋭い声と指さしで告発する。優先順位的に、

キューブ=マーチ>ねこトラック(クロネコヤマト)=にじトラック(=佐川急便)>きいろいバス(=某自動車学校の送迎バス)>>>あかバス=みどりバス(西鉄バス

って感じの最近。

●ボール遊びブール再燃。すごーく近距離だけど、投げたのをキャッチしたり、相手に向かって投げたりできるようになった。ボールに限らず、ブロックとか、おえかきとかもそうだけど、飽きたかな〜と、ちょっとの期間やらなくなって、ふと思い出してやってみたときの、ブランク明けの成長が超面白い。

●家の中では、はさみで紙を切ったり、マスキングテープやシールで紙片と紙片をつなぎあわせたり、折り紙を折ったり丸めたりするのが好き。すっごーく細かく切ったり、小さなシールで正確に貼り合わせたりできるようになっていたりして驚く。

●手先が器用になってるんだなーというのは、ブロックや、おもちゃの扱いを見ていても感じる。すごく立体的なものをつくったり、細かい組立ができるようになっている。

●うーむ、ってのは、まだまだ食べるものが限定的なことね。あるとき、一計を講じまして。お友だちと一緒に公園でちからいっぱいあそんだあと、持参していたイチゴを出すと、お友だちがパクパク食べまして。なんとなーくつられたサクが(家では絶対にないこと)パクリと食べて「おいしー!」と言ってそのまま2、3個分たべたので、「やったー!」と喜び勇んで、記憶の薄れないうちにとまたスーパーで買い足して家で食べさせてみたのだが、シチュエーション的な盛り上がりがなかったのと、前回に比べ糖度が劣っていたらしいので、ひと口で拒否され、それからまた「いちご? 何それおいしいの? つーん」的リアクションに戻ってしまった。

●偏食って、往々にして「親が悪い」って言われるけど、そうなのかなあ。私も夫も、好き嫌いがほとんどなく、というか意地きたないほど何でも美味しく食べるほうなので、食卓はかなり彩り豊かだと思うし、うちは作り手がふたりいるので、子どもに食べさせる工夫もそれなりに地道に続けられてると思うのだが、サクはかなり頑な。まあ、私らの遺伝子と、食習慣とが、いつか実を結ぶだろうとは思っております。

●てか、「ごはん食べるよー」 「やだ!」 「なんでー?食べようよー」 「サク、たべないもん!」このやりとりがテンプレ化しとるんだが。

●炊飯器に残った冷やごはんをラップに包む「おてつだい」を必ずやりたがるのだが、そのときに必ず、おしゃもじで、ひとくち、ふたくち食べて「おいし」とつぶやいてる。うん、わかるよ、そういうのっておいしく感じられるよね…。

●気づいたら始まっていた、飲み物を飲み込む前に口の中でぐちゅぐちゅ、とやるブーム。そらもう上手にぐちゅぐちゅできるもんだから、行儀が悪いッたらない。2週間ぐらいでおさまった。ほっ。