如月の五 / 四大陸選手権@大阪

●2月某日: 3連休初日。サク、「最高の離婚」のエンディングテーマ、桑田佳佑が歌う「Yin&Yang」をすっかり覚えて、「♪おっとこのじんせいは〜 かなしきいばらみ〜ち〜」とめっさリズミカルに歌いまくっている。2歳児としてどうなんだろう…。さて今日は、お昼に夫が揚げてくれたフライドポテトもおいしかったが、メインは家族飲み会! 豚バラにぼんじりに大葉つくね、軟骨、おいし〜い! ぶりかまの塩焼きも焼き方がすごくきれい。後半はガーリックトーストなどをつまみにワインを1本開ける。ここはかなりコスパが良くて徒歩圏内にあることがうれしい。帰宅して2次会。

フィギュア四大陸選手権、飲みに行く前に、ネットの速報で女子SPで浅田真央トリプルアクセルを成功(加点1.57つき!)させ、74.49点という超絶得点をマークしたことを知り胸熱だったが、男子FSの試合結果におののく。ケヴィン・レイノルズが4回転3回認定でSP6位からの逆転優勝! GPシリーズですらメダルを獲得したことがない彼だが、フィギュアファンは彼が長年、終始一貫して四回転に取り組んでいたことを知っている。ISU公認のチャンピオンシップで優勝を飾ったのをTLの皆が心から祝福しているのには和む。反面、高橋大輔が彼には異例となるシーズン途中でのプログラム変更を敢行し、新SPでの4位はまだわかるというものだが、FSで140点しか取れなかったのには呆然とするしかなかった。総合7位。翌日に長光歌子コーチが「試合がずっと続くので全日本後から年明けまではいったん緩めていた。そこから大きな試合への準備というのが足りなかったかもしれない」と言っていたのを知り、なるほどと思う。もとより、好不調を繰り返しながら大きな試合で結果を残してきた彼だし、全日本ではあれだけの演技を見せてくれたのだ。世界選手権ではきっとやってくれるはず…。そしてもうひとつ個人的に残念なのは、今季の羽生選手がどんなに良い成績を残しても(今回は2位)、彼の演技にあまり心を動かされないこと。たとえノーミスを達成したことがなくても、何度でもリピートしちゃうプログラムってのは結構あるもので、日本人選手の演技にはことさらそれが多く、去年のロミジュリなんて各試合分、何度見たかわかんないぐらいなのに、今年はどうしたことか。名作とされているSPも、もうおなかいっぱいなんである。総合3位のハン・ヤン。すごい16歳が登場。このままいったら世界チャンピオンだな、と思わせる豪快さ、大物感がある。

●2月某日: 太宰府へ。わたくしの提案である。そう、九州国立博物館で行われている「ボストン美術館 日本美術の至宝」展( http://d.hatena.ne.jp/emitemit/20130214#1360825903 )を見るためだ。そう、天満宮でいったん夫&サク組と別れ、ひとりで一時間強、ゆるりと美術鑑賞。や、すんごい人でしたけどね! まず、福岡(天神)駅もびっくりの、電車を下りてから改札口までの混みっぷり。参道は思わず「正月だっけ?」と疑いたくなるほど(ほんまもんの正月は殺人的なのであらふ…)。博物館内も、入場規制こそされていないものの、人々の肩越しにしか見られなかったものもあった。なんせ1時間強のスケジュールで動いてるもんで。それでも、絵本ミュージアム以外では、産後、初めての美術展だったし、さすがの見ごたえでした…! こんなにたくさんの老若男女が絵を見に来てるってこともなんかうれしい。今日び、新聞社が購読家庭に前売り券を配りまくるでもないですからねぃ…。夫&サクと合流して茶店で休憩。夜は、夫プレゼンツの料理の数々。あさりの酒蒸し、ぶり刺し、ポテサラ、小さい寄せ鍋。楽しい休日であった。

四大陸女子は、浅田―鈴木―村上と、SPそのままの順位で表彰台が確定。浅田真央トリプルアクセル、3F-3Lo、2A-3Tに挑戦。おそるべき難易度である。結論からいうとどれも刺さった(アンダーローテ)し、ルッツにもeマーク(wrong edge)がついて、ステップもレベル3にとどまったんだけど、TES63点も1位、FS合計は130点に達した。すごい話だ! 鈴木明子のフリーでは後半、涙腺がゆるんだ。このプログラム、なぜか泣かせるものがある。村上佳菜子のフリーも魂のこもった演技だった。気合が入りまくりで、ラストポーズでずっこけるあたりもかわゆい。