サクことば19 満2歳6か月 否定「〜〜ない」の誤用など

アスペクト(動詞の相)など。

比喩の「〜〜みたい」 : 以前、アクセントがおかしいこと(「見たい」のアクセントのように「た」を強く言う)を書いたけど、これは間もなく、自然なアクセントになった。

「〜〜から」 : 「ぼくが のるから」 「もうすぐ パパだから」(もうすぐパパが帰ってくるから、の意)など。から、のあとに発語は続かない。「理由」という正確な意味はわかってないんだろうけど、それほど不自然な状況で使うわけでもない。「ママは手を出さないで、ぼくがするんだから!」のように、強調とか意志みたいなニュアンスで使ってる感じ。

「〜〜けど」 : 「ごはん いらない けど」 「かえらない けど」など。「〜〜から」の2週間後ぐらいから言うようになった。こちらも、けど、のあとに発語は続かない。「〜〜から」と、あまり区別なく使ってる気がするけど、こちらは、否定的なニュアンス(〜〜したくない)のときによく出ているような。

否定の「〜〜ない」の誤用: ついに出ました〜(うれしげww)! 私が「おむつ替えるよ〜」と声をかけると、逃げながら「かえらない!」。(おっと正解は「替えない」だよ〜)と心のメモに書き込みながらも、ナルホドね、と妙に感心。同じ発音の「帰る」は「かえらない」だもんな。子どもがそう活用させるのも無理はない話で、むしろ、「帰る」→「帰らない」、「替える」 → 「替えない」をいつのまにか自然に習得できることのほうが不思議だよな、やっぱり。

 ほかに、「歌わない」と言うべきを「うたって ない」とか、「やらない」と言うべきを「やって ない」とかも。「サクちゃん、うたって」とか「何何をやって」とかいう親からの呼びかけに対しての答え。これまた気持ちはわかる。「好きじゃない」という意で「すき ない」とも言ってた。



接頭語 的なもの。2歳になって間もなくから言い始め、「ねえねえ」 「じゃあ」 「つぎは」 「こんどは」 「ほら」 「それから」 「だって」 「きょうは」 「ぜったい」 「えっとー」などなど、今では種類も数多い。こういう言葉が語頭につくと、ほんと、いっちょまえに喋ってるな、て感じがして笑える。

●子どもを見ていると、語彙や言い回しって、「なんとなく、こうかな〜?」ってぐらいのあやふやな理解の段階で、すでに発語するんだなあ、という感じがする。だから、大人として聴いてると、「や、ここでそれ言うか!」とか、「ほんとにわかってんの〜?」とかいう感じで、これまた笑えるし面白いんだけど、そういう大人の反応(フィードバック)を見ることが、正しい意味や自然な言い回しにたどりつく早道になってるのかもしれない。

(大人の目から見た)誤用も、特に教え込むわけでもなく、驚くほど早く修正されていったりするし。あやふやな段階でも発語して、親(のような信頼のおける相手)の反応を見て、それによって随時修正していく…というシステムが、子どもの脳にプログラムされてる…ってこと、あるかもなあ。