皐月の十二: 沖縄旅行2日目

●5月某日: 
9:00 梅雨の晴れ間か、空が明るい。空が明るいと海の色がまるで違う。朝食後、ビーチへ。徐々に人が増えてくる。「けっこういるね」と言うと、「全国から来てるんだからこれぐらいいるだろ」と夫。中国からのお客さんもすごく多くて、滞在客中、3分の1は中国人だったんじゃないかというぐらいの印象。

水温は高くはないが、慣れれば平気。夫がサクを抱いて水に入っていく。最初ちょっと暴れたサクも、海の中でゆらゆらされたり、パパとママでキャッチボールならぬキャッチサクをされるのが気持ちいいのか、すっかり海んちゅ気分。テンションMAXで、大海原を漂いながら「しんかんせんでゴーゴゴー」や「かいじゅうオッス」を歌う。ああ、海、気持ちいい。泳ぎは全然堪能じゃないけど、海で泳ぐの大好き(平泳ぎ&立ち泳ぎ)。そしてついつい、持久力がゼロになるまで続けたくなる性分だ。

10:30すぎ 海から上がる。浅くなってくると重力が復活し、腕の中の子が急にズシンと重くなる。サクはひどくご不満で、「あっち! あっち!」と海を指さす。いったん水から出ると体が急速に冷えて、もう一度浸かると軽く震えているんだが、体の反応を欲望が凌駕するものらしい。バスタオルでくるんで撤収し始めると、細かい雨がザーッと降り出し、2,3分ですぐにやんだ。

11:45  ホテルのランチバイキングへ。メインは選べる。夫はサーロインステーキ、私はサーモンのグリル。バイキングはさすがに種類が豊富。大学時代、常時80種類以上をそろえたアメリカンスタイルのサラダバーが売りのレストランでアルバイトをしていた私のサラダバー魂に火がつく! バイキングって、サラダでも、日本人はついつい「幕の内弁当」みたいな盛り方をするんですが、「縦に盛って」モリモリ食べたほうがおいしいんだよ!(もちろん、肉や魚、マカロニの混じったホットデリはそんなに食べないよ! 野菜の話だよ!)

オリーブは黒と白、豆もひよこやレンズなど数種類、ケッパーやクルトンまで盛り放題なのを見て、ババーッとテンションが上がる。オリーブとケッパーたっぷりのサラダときたら、ここはもう、飲むしかないでしょう! 白ワインをグラスで一杯。メインのサーモングリルも、つけあわせの野菜やソースまで含めてとってもおいしかった。やはり30分でサクが暴れだしたので、夫と交代で外に連れ出し、最終的には夫が先に部屋へ連れて帰る。私はひとり残って、フルーツとコーヒーまで堪能させてもらいました。

13:00すぎ 部屋に戻るとふたりが折り重なって寝ている。夫の腹の上からサクを引き剥がすと、ん? におう? おむつを替えるが起きやしねー。そのままふたりはお昼寝続行、私は持ってきた本を読む。旅先での読書って格別の趣があるものだ。「どの本もっていこう?」と事前に悩むところから、旅の楽しみは始まる。今回は、村上春樹の「シドニー!」を持ってきた。

15:30 再びビーチへ。ビーチチェアでオリオンビール(こういうことを一度はやりたくなるのが小市民というものである)。大きな砂の山を作り、トンネルも堀り、じょうろで水を流す。たくさんの亀を歩かせる(砂で型抜きした。砂遊びセットは、ビーチで無料で貸してくれる)。もちろん、「やって、やって、もっと」とサクにせがまれるからなのだが、これらを夫とふたりでせっせとやっているのが何かおかしい。

18:00  今夜も夕食はホテルの外にて。小上がり、半個室の席が多くしつらえてあるので、必然、小さい子連れが多く。気が楽。白らふてぃー、グルクンの唐揚げ、アオサの天ぷら、島ラッキョウの天ぷら、塩焼きそば、ひらいーち(というチヂミのことなのだそう。クレープのように薄い生地にソース)。なんと観光客らしいオーダーであろう。恥ずかしくなんかないやい! サクはやはり30-40分で騒ぎだすが、ビールと泡盛は譲れません。

21:00  宿に帰り、風呂に入って、やはり2次会。ロンドンハーツで50/50とかいう企画をやっているのを、「下品な番組だなー!」と言って爆笑しながら見る。ほんと、子どもには見せられない番組です(サク、起きてたけど)。むろん、オリオンビール片手。サクを寝かしつけ、夫も寝た後、40分くらい、読書の続き。