『こぐれのごはんジャーナル』 こぐれひでこ
- 作者: こぐれひでこ
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2005/07
- メディア: 文庫
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パリ暮らしの長かったこぐれさんの作る料理はくろうとはだしで、一般家庭ではとても真似できなさそうなものもあって。和食だってしゃれてるように見える。うどんを自分で打ったりもするし。
1947年生まれのこぐれさん。ご主人の徹さんとふたり暮らし。ごはんが大好きなふたりが建てた家は、バーベキューとかテラスでの食事とかも前提にされてる。それらが宝の持ち腐れになってない。老若男女のお友だちがふらりと訪れたり、わいわい集まったり。もちろん、夫婦2人の食事だって、とても美味しそう。毎日のように栓が抜かれるワイン。なじみの店。夫婦それぞれのキャリアや交友関係がつながって豊かに育まれていく生活。でも、こぐれさんは別に「がんばってる」ふうではない。いつも肩の力が抜けてて、「いい年してまた二日酔い。こんなときはラーメンだ」なんて日もけっこうある。
私もこの年になったせいか(?)、今は、彼らの生活にあこがれるというのとはちょっと違って。自分は40になっても50になっても、ここまで料理好きにも、社交的にもならないだろうな、とも思うんでありますが。
でも、やっぱり素敵。自分(たち)のスタイルをもってて、それを楽しんでいる生活について読むのは、心地いい。