私の夏クールおわた

それでも、生きてゆく』にド・ハマりしていたのは、今さら言うまでもなく。視聴率は及第点にも達していないのだろうが、周囲でも、ネットでも、見てた人たちの、静かな、そして激しい熱狂はただごとじゃなかった。大竹しのぶの狂乱ぶりとか、風間くんとの対決シーンとかが「わかりやすく語りやすい」から口の端にのぼりやすいけど、決してそれだけじゃないんだよね。ゆるいシーンも含めて、一本貫かれているものがある、掘り下げ方の深い、完成度の高いドラマだった。

こんなにすごいドラマでも、視聴率がふるわなかったら、ドラマ史の中のマイルストーンになることはないのかしら? 埋もれて消えてしまうの? 何かしら、今後のドラマに影響を与える部分はあるのかしら? 瑛太の次の作品は? 大竹しのぶは、またこんな本気をテレビドラマで見せてくれる? 坂元は次の作品でも進化するのか? ・・・などなど、今後にも興味関心はつながってゆきます。

そのほか、見てたもの。

ドン★キホーテ』、夏の土9らしい快作。突っ込みどころがいろいろあっても愛すべきドラマ。松田翔太がほこれほどまでにはっちゃけてくれるとは、そして、それがエラいかっこよくて、これほどまでに自分がワーキャー言う日がくるとは思わなかった。来年の大河『平清盛』で後白河法皇をやるって聞いた段階では、『篤姫』の徳川家茂での板についたお坊ちゃんぶりを思い出して「ええーーー翔太さんがラスボスーーー?」と思わんでもなかったが、今はどんな演技を見せてくれるのか楽しみでしょうがない! 育ちのいい役から悪い(?)役まで無理なくできる若い役者(しかもイケメン)! わーきゃー! 共演もなにげに超豪華だったよね! 

ブルドクター』、なんたることか、最終回のみ見逃してしまいました。しかし、驚くほど心が平静だったのが悲しい。江角マキコ石原さとみ稲垣吾郎のトライアングル+亀さん*1と、それぞれのキャラ&関係性を途中まで相当楽しんでいたんですが、ラスト近くになって、「んんー? そうくる?」と思わされてしまった。でも、江角さんと石原さんの女バディ、楽しかったです。石原さとみの次回作に注目してしまいそうな俺がいる。

全開ガール』、これも、ガッキー&錦戸くんのキャラクター&関係性が好きでした。びー太郎くんもかわいかったし。が、ストーリー展開に食傷しちゃって後半脱落。しかし月9はこういう路線も捨てないでほしいなと思います。華のある男女による王道のラブコメ

私が見てたのはこれだけなんだけど、周りを見てると、『勇者ヨシヒコ〜』とか『荒川アンダーザ〜』とか『バチスタ3』とか盛り上がってて、視聴率的には谷間とみなされがちな夏クールだけど、ドラマファンにとっては幸せな3ヶ月間だったんじゃないかと思います。むしろ、秋どうするよ、って感じもあるくらいですよ。

*1:来年は猿之助! ちょっとちょっとどうしてくれる〜! 昨日から動揺しっぱなし!