『江』第21話「豊臣の妻」

なんか、「週に一度、宮沢りえをベタ褒めする会」みたいになってますが、今週もやります。

お茶々さまの美しさハンパネェェェェェェ!

なんですか、あの、つい先日まで乙女であった娘の恥じらった風情、初子を宿した女の神々しさ、妹に向ける複雑なまなざし・・・! 

多くを語らない場面で、目を大きく見開いて相手を見つめる、みたいな演技って、けっこう誰でもするんだよね。んで、そういう演技に向かって、すーぐ「安易」とか「一本調子」とか「芸がない」とかブツブツうるさい、エラソーな視聴者なのよね、私ったら。龍馬伝に出てた広末さん(出番の最初のあたりね、龍馬とできちゃう前のほう)にも、このドラマでの保奈美さんにもそう思いました。

ところが、目を大きく見開いて相手を見つめるお茶々さまったら〜! セリフもなしに、目がものすごくたくさんのことを物語っているじゃありませんか〜! あの「切羽つまった感」は、ただごとじゃない。

あと、お茶々さまって、これまですでにいろいろなバリエーションのかつらをお召しになってて、そのどれもがけっこう独創的なスタイルだと思うんだけど、全部似合うのね。こういうの、うまくかつらが「つく」っていうんだったっけ?クロウト用語で。 亀治郎さんが前に、1年間がんばった柴本幸ちゃんに対して言ってたけど。

終始抑えた調子の北政所は、名優・大竹しのぶにはもったいない気もするが、芝居ってやっぱりエキセントリックにすればいいってもんじゃないよね。オーバーな演技をする(むろんそういう演出だからというのもあろうが)役者より、りえちゃんにしろ、大竹しのぶにしろ、むしろ抑えた演技をしている役者のほうが、巧さが際立っているこのドラマだ。鈴木砂羽も、たいした活躍もしてないけど、「なんとなく、ただ者じゃない女」感が漂ってるわけよ、やっぱり。

秀吉と茶々が結ばれるのは心のどこかで予感していたけど、子ができたのにはショックだった、という正室の心情の描き方は、ベタだけど王道。そして「役目の違う妻」という落としどころをつくって、正室に頭を下げさせるあたりは、(珍しく)皮肉じゃなく、田渕先生の真骨頂って感じがした。

予告でムカイリが映ってたけど、全然期待なんかしない。たぶん出番は30秒くらいと見た。てか、まだEXILEとも結婚しないんだもん、先は長いなー。今年も『坂の上』があるから45話しかないんでしょ?もうすぐ半分だよ。やっぱり、今が絶頂の向井さんをそんなに長くは拘束できないんだろうね〜。