1/7 あさイチ プレミアムトーク 三谷幸喜

今年で50歳なんだって! もう、というべきか、まだ、というべきか迷うなあ。

それで今年は「感謝祭」と称してめちゃめちゃ仕事するんだって。やっぱり中心は舞台だけど、そのほか、映画もあるし小説も出すとのこと。映画は、確か深津絵里が主演なんじゃないかしら? 『すてきな金縛り』とかっていう、なんかいまいちすてきじゃないタイトルなんだけど、そこは三谷さんなだけに、どんなすてきな映画なのかと期待しないわけにいかない。

ちょうどこの日が初日という舞台『ろくでなし啄木』についてちょっと宣伝してたんだけど、主演の藤原竜也中村勘太郎吹石一恵について聞かれると、「若いってすばらしい。セリフの覚えもものすごく早い」と褒めちぎっておいて、「でも、あの人たち、解釈は最低」と真顔で落とすところなんか、いかにも。

新聞で連載しているエッセイ『ありふれた日々』も愛読している私、三谷さんのお母さんをVTRで見られたのはうれしかったなあ。エッセイでは面白いお母さんみたいに書かれているけど、というか実際そうなんだろうけど、きれいで上品におしゃべりされているのがとってもほほえましかった。それに、三谷さんが東京サンシャインボーイズの座付作家だったころから、息子の書いた舞台はひとつも逃さず見ているなんてエピソード、知らなかったよ。しかも、見た後、絶対にいいことしか言わないんだってー。

当代の名作家の影には、こんなすてきなお母さんがいるんだね。そして、お母さんが語っていた三谷さんの子どものころのエピソード。だんなさん(三谷さんのお父さん)が亡くなってしばらくのち、働きに出始めたお母さんが帰ってくると、2階の部屋で、人形とかいろんな小道具を使い、ちょっとした、でも「子どもがこんなことできるのか」とびっくりするくらいちゃんとした舞台をちっちゃい三谷さんが作っていて、ライティングをし、BGMも鳴らしながら人形を動かして見せてくれたんだって。「私を励ますという意味もあったんだと思います」とお母さん。

みっともなかったり小心だったりする人間を描いて笑わせても、根底に優しくあたたかい目線がある三谷さんの作品たち、その原点みたいな、すてきなエピソードだった。あさイチ、相変わらずグッジョブ!

あ、でも、そんな三谷さんも50歳ってことで、舞台『ろくでなし啄木』ではエロスに挑戦してるんだってー。藤原竜也石川啄木って、けっこうしっくりくるなあ。啄木ってほんとにろくでなしだから・・・。