8/13 A-Studio 向井理

宣伝などのため、タレントが同時期にトーク番組のはしごをするようなことはよくある。すると、話のネタはどこでも似たようなもんだったりする。田村淳の野菜ソムリエや城マニア、比嘉愛未のワークアウト、高橋克実の妄想話(?)などがその一例。ファンなら、同じ話を何度聞いても楽しいもんではあるのだが。

向井理の場合、大学時代に遺伝子工学の研究で国際的な賞を受賞したとか、なのに卒業後はなぜかバーの店長になったとかいうのが“彼の意外なエピソード”の定番で、もはや有名な逸話になりつつあると思うのだが、それだけで終わらせないのがさすがはA-studioだった。

今このタイミングでマネージャーさんとの絆について取り上げる番組は、なかなか他にはないんじゃないかいな。マネージャーが妙齢の女性だからなおさらだ。ゆえに、彼女のだんなさんやお子さんまでキッチリ出して、あらぬ想像をシャットアウトしてたんだろうけど・・・。

雑誌の素人スナップを見て惚れこみ、芸能界に招き、自分の人脈や経験すべてを捧げ、仕事選びについても腕をふるってきたというマネージャーさん。彼女が言うなら、とananのヌード企画や朝ドラ出演を決めてやってのける向井理。彼女がいるからこの世界でやっているのであって、彼女が別の業界人ならそっちの仕事をしているだろう、というほどの信頼関係。前途洋洋たる活躍ぶりの影にある絆こそが代えがたい彼の財産なのかな、と思わせるものがあった。

向井理は、NHKあさイチ!のプレミアムトークに出たとき、「いちいち“腑に落ちて”生きたい。五臓六腑で咀嚼するというか、自分で納得する生き方を・・・」みたいなことを言ってたのが印象的だったけど、やさしげな外見と裏腹にしっかりしたものを持ってるんだろうなと思う。これだけ他人と結びつくことのできるのも、その力のひとつだと思う。

ところで私、この番組を見るのは3,4回目くらいでしかないんだけど、番組の最後でべー師匠が今日のゲストについて語るやん、で、ムカイリ泣いてたけど、あそこで涙するゲストは多いと? 確か柴咲コウも泣いてたような・・・。や、思わず泣いちゃうのもわかる。NHKの番組で水木しげるの里を一緒に旅したこともある間柄とはいえ、向井理の自然体のトークにはまたまたキュンとしちゃうってもんだったけど、とにかくこの番組の取材力、そして鶴瓶の“人間力”みたいなもんに打たれる30分だった。