『ゲゲゲの女房』あれこれ

時代はもう昭和40年くらいまできてるのね。村井家のようすを見てたら、いつまでも戦後間もない時期のような気がする。働いても働いても我が暮らし・・・といった結婚生活がもう2ヶ月以上にわたって描かれているが、物語の基調が明るいだけでなく、そもそも布美枝と茂の夫婦の風貌に所帯やつれのようなものは一切表現されていない。

まあ、そのおかげで、こちらも深刻にならずに見られるわけだけど、土まみれ砂埃まみれノーメイクというリアリズムにこだわった『龍馬伝』と、電気は止められ娘のミルク代にも事欠くような暮らしといいながら化粧にも髪型にも一分の乱れもない『ゲゲゲ』が同局で同時期に放送されてるって、そしてその両方を楽しく見ている自分にも、なんだか不思議なものを感じる。

雛飾りを模造紙に描いて貼るエピソード、絵に描いた甘酒を飲んだり菱餅を食べたりする“ふり”の演技をする向井理に全国の主婦が萌えたよね〜。

昭和の話とはいえ、ちょこちょこ出てくる南明奈の役どころが、ちっともウザくないってところに、ちゃんとイマドキのドラマしてるよなーと思う。これ、昭和製作のドラマだったら、茂(=主人公の夫)に恋をしてうるさくつきまとい、茂もビシッと言わなくて、布美枝と視聴者はやきもき・いらいら。。。て展開になるよね、絶対。ああ、平成っていい時代だ。