ユニコーン 『最後の日』

アルバム「シャンブル」には、酒でも飲みながら「あの曲ってさ!」と思わず喋りたくなるような曲が多い。で、酔っぱらってないけどクダ巻くと、まぁこの『最後の日』は、アンタ、聴いて損はしないよ。だまされたと思って1回聴いてみなよ。とりあえずワンコーラス分の歌詞はこれ。

今夜二人きりの晩餐 窓からのけしき
見下ろす街の灯 音楽はスティービー
グラスにシャンペン 交わし夜がはじまり

今夜二人最後の晩餐 ある事がひびき
あれよあれよ気がついたら話はスピーディー

幕引きのカーテン 風とともに去りぬ すべて去りぬ

言葉とぎれとぎれ 肌と肌と触れたら
知らぬまに知らぬまに 裸の僕と 裸の君と

I LOVE YOU HONEY
見つめ合って 求め合って 混ざり合って
からみ合って 重なり合って 覆う
胸いっぱいで 胸いっぱいで 夢みたいで
終わらないで 終わらないで 最後の日

作詞・作曲は奥田民生だよ。
民生って、ときどき、こういうエロい歌詞書くよね。韻を踏みながら。ソロの「カヌー」だって、カバーした斉藤和義も青姦の歌だと公言しとったぞ。

さすがおっさんだな!と思うんよね。ダテに40過ぎてない。若いモンにはなかなか書けない詞だよ。

別れることになったふたり。理由を明らかにしないのがまたいいよね。アルコールが入って、風とともに去りぬなんて大仰なフレーズが思い浮かんで万感胸に迫って、思わず最後にやっちゃう、っていう。アイラブユーなんて言って、最後だと思うと妙に盛り上がっちゃって。でも最後だってのは変えられなくて。

感傷的な言葉をダラダラ並べずに、ここまで情景を思い浮かべさせちゃうんだもんなー。

しかも、曲だよ! アレンジだよ! これにどんな曲がついてると思うよ? これがもう、おっさんっていいなー、てか、やだなー、ていうか、とにかく心憎いんだわよ。ライブDVD『蘇る勤労』ではメンバー全員で演奏してる様子も見られるよ。いやー、良い。