『龍馬伝』第17話「怪物、容堂」

サブタイトルになっている山内容堂公についていえば、あの田中 泯の吉田東洋よりも格上である感じはさすがにばっちり出てたと思う。てか、近藤正臣ってものすごく昔からいるイメージなんですが、何歳なんでしょうか?(いま調べた、67歳か〜) このドラマでも、総白髪のかつらと老けメイクで(実際、史実ではこのころまだ40そこそこのはずだけど)いかにも「老公」という雰囲気を漂わせているが、そのわりに、初めての長セリフを聞いてたら声が異様に若くつややかで、そのミスマッチ感こそが“怪物”という気がしました。

で、それはおいといて、最近はとにかく以蔵と武市半平太ですよ。脚本および製作陣の、あのふたりに対する愛情がハンパじゃない。

暗い目で軽く剣を一閃する「人斬り」となった以蔵の内心の葛藤と良心の痛み。その以蔵に心ばかりの褒美金を渡すことで良しとしていた半平太が、以蔵のほんの一言で、彼が“人間性”をもった存在であることを思い出して、宮迫相手に疲れた様子で酒・・・じゃなくて茶を飲む場面など、ともに悲劇的な結末に向かって、細やかな脚本と演出、俳優の演技が続いている。

それに引き換え、最近はめっきり短い出番で「お笑い担当」と化している岩崎弥太郎・・・笑 もう、愛らしすぎるんですけど、脚本にしろ演出にしろ、これはどこまでが製作側の指示で、どこからが香川照之のアドリブおよび演技プランなんだろうか?