『JIN〜仁〜』第8話

今年いちばんの視聴率を獲った内藤×亀田戦に引き続いて放送され、22.3%にて番組視聴率を更新した『JIN』。

澤村田之助が出てくるというので楽しみにしてたら吉沢悠で一瞬テンションが下がったのだけれど、これがなかなかどうして悪くないのだった。田之助といえば舞台での負傷から脱疽となり四肢を切断した3世が有名なんだけど、ドラマで何代目かいってたっけ? 年代的にはドンピシャ(1日・1死語運動・・・)なんだけどな。

このドラマは原作はしっかりしてるわキャスティングは当たってるわ役者陣の演技は見事だわで、どの登場人物にもばっちり感情移入しちゃうわけなんだけど、疑問符が頭をかすめることもある。

それは決まって、1時間のドラマの中のクライマックスシーン。ちょっと喋らせすぎじゃないかいな?と思えるときがちらほら。この回も、大きな器をねたみ、自己嫌悪に陥っていた小出恵介、それをなんとかして軽くしてやりたい仁先生。。。。という図式はわかるし、見てるこっちもぐっと身が入る。だけど、大の男同士が雁首そろえて涙を浮かべ、微に入り細に入り長々とせりふフォローって・・・なんかもっと他のおさめかたはないの・・・? 壮大なBGMをバックに言葉が重ねられれば重ねられるほど、醒めていく私がいる。あ、小出恵介くんはさすがの泣き芸で、「このシーンのために彼がキャスティングされたのか!」と納得せしめるものがありました。

やたらと直球の長せりふ、大仰なBGM、たいてい涙まじりの演出・・・なんか、あまりにも雄弁すぎてわかりやすすぎて、鼻白む場面がけっこうある。高岡早紀が息をひきとっていくところとか、綾瀬はるかの「私には南方先生の医術があります」とか、せりふや演出少なめでもいいシーンもいろいろあるし、このドラマは役者がみんな上手いので、それでもじゅうぶん、余白の美みたいなものが味わえると思うんだけど。

ま、こういう、感情をダイレクトにあらわして訴えかけてくるドラマの系譜って昔からあるんだろうね。つまりその支持者も多いってこと。結局は好みの問題か。見てなかったけど、たぶん「ROOKIES」もそんな感じだったんでしょう。

そうこういってる間に、ドラマは終盤に突入のようで!