民主党の新政権誕生へ思う

ゆうべから選挙関係のブログやサイトなんかをいろいろ読んでて、勉強になるというか、興味深い記事もたくさん。政治のことって、興味のない人もたくさんいるけど、いろんな意見をもった人もたくさんいるものだなあ。それを感じられるだけで、ちょっと希望がもてる気もする。

で、昨日の結果を受けて、なぜ自分が妙にモヤっとしているのかも、何となくわかった気がする。

麻生さんに対して同情的なところがあるとはいっても、それは、今いる自民党の面々の誰が総裁だったとしても負けたに違いない政局の中での選挙で、あらかじめ敗軍の将になるってわかっていながら臨まざるを得なかったってことに対して、
「ほんとにタイミングの悪いときに総理やっちゃったわけだねえ、福岡出身の宰相は。」
っていう気持ちに過ぎない。まあ、麻生さんって、政治家としてはあまりにも言葉が軽いんだけど、夢みたいなことを唱えるだけのお坊ちゃんなわけでもないし、実務的には割と堅実で、極端な方向に走ることもないし、人間的にも腹蔵なさそう、、、、というか、憎めないところがあるから、なんとなく「不運だったね。」て思っちゃうわけだよね。

でもそれはそれって話で、政権交代が成ることは開票前からほぼわかっていたし、自分だってずいぶん前から(そう、小泉内閣の支持率がまだ高いころから)それを望んでいたはず。なのに、なんかすっきりしない。

たぶん、「あまりにも民主党が勝ちすぎた」って感覚があるんだろうなあ、自分には。

民主党の初当選の人たちは総じて若く、政治の汚い世界に染まってないのはいいんだけど、逆に言うと、民主党の法案を通すための頭数に過ぎないんじゃないの?て気がしてしまう。かつての小泉チルドレンがそうだったように。そう、小泉チルドレンだって、清新なイメージが好まれて、前回の選挙では多くの票を集めたけれど、もう、ほっとんど残ってないじゃないの。本人のやる気や能力の如何にかかわらず、あっさりと表舞台から駆逐された。

小沢さんだって鳩山さんだって、アラサーの私にとっては自民党員だった時代の記憶もある。もちろん、もう10年以上も艱難辛苦をなめながら、雌伏して時至るのを待ってたんだろうけどさ。

そう、小沢さんって人が、名もなき庶民たる私にとっては、わけがわかんなすぎるんだよね。
「剛の者」「海千山千」の政治家であることは間違いないし、彼のように黒さも存分に持ち合わせた人があってこそ、どろどろな政界の中で民主党がここまできた部分もあるんだろうけど、首相になるのは鳩山さんでも、小沢さんがドーンと控えた民主党が圧倒的な第1党っていうのは、小市民的になんか不気味じゃないですか。

民主党って、旧自民党・旧社会党の人たち+(よくも悪くも)クリーンな人たちの集まりなわけでしょ。自民党にこの先もずっとやらせるよりはマシだろう、ってことで投じられた票が多いと思うんだけど、実際、この人たちが政権についたらどうなるかっていうのは、現時点では全くわからない。鳩山さんだって、何かあったとき、正面切って小沢さんとケンカするだけの強さをもつことはできない気がする。なーんか、「小沢闇政権」「影総理」みたいになりそうで、怖いじゃないの。

まあ、自民党の天下があまりにも長かったからね。こういう不安も自民党政治(と、それを容認してきた国民)による弊害ではあるわけで、「はじめの一歩」を踏み出そうとしたらここは避けて通れない道ではあるんだけど、不安があるからこそ、やっぱり自民党にも、これからの野党として、大事な役割を担ってもらいたい、って気持ちがある。

けして、これからの民主党に、「新・自民党」みたいな、黒ボスあっての独裁政権になってほしいわけじゃないんだよね。

しかし、議席に残った自民党の面々を見ると、暗澹たる気持ちになる。それぞれの地盤で昔ながらの「大先生」だけれども、他の地域では「もういいよ」って人だったり(まあ、県民以外には麻生さんもその最たる人なんだろうね)、あるいは、全国的には特に信頼もおかれてないのに比例で生き残った人だったりで、とてもじゃないけど巻き返しが望めそうにない。政権を離れたことでしょぼくれて、大先生方の老化に拍車がかかるようじゃ、困るんですよ。

民主党には、もちろんこれからしっかりやってほしい! でも、自民党もがんばってくれ! ていうのが私の単純な思い。

ま、とにかく、新政権は当分ごたごたもするだろうし、いきなりバラ色の未来がひらけるはずもないんだから、せいぜい注視していくしかないんでしょーね。