水無月の四 / プロフェッショナル仕事の流儀「かこさとし」・7歳児の疑問いろいろ

●6月某日: かこさとしさんの「プロフェッショナル仕事の流儀」見る。 先月、92歳で亡くなった。番組は3月11日からの1か月間の取材。死期が迫っていることは家族も本人もわかっていたというが、かこさんもご家族も自然体そのもの。かこさんは気力が衰え気味…

『ジミ・ヘンドリクス・エクスペリエンス』 滝口 悠生

ジミ・ヘンドリクス・エクスペリエンス。というのは、ジミヘンがノエル(ベース)とミッチ・ミッチェルと組んだ3ピースバンドで、彼らのアルバムは、私が大学時代、繰り返し聴いたアルバムベスト10・・・いや、ベスト3に入るかもしれない。だから、書店でこ…

『とめられなかった戦争』 加藤陽子

2011年5月、NHKで4回シリーズで放送された内容に添って書かれたもの。当時、全然チェックしてなかったのは、震災からわずか2か月という時期の放送だったのも大きいと思う。そういう人は多かったはず。 というわけで、本作の感想としては、「その映像作品を、…

『不思議な羅針盤』 梨木果歩 “食べるだけの人たちに申し訳なくさえ思うのだ”

やっぱり梨木さんのエッセイはいい。感じるということ、知っているということ、考えるということ、それらがすべてある。そしてそれらは相互につながっている。 各章で、梨木さんは五感をひらいている。庭の草花や、鳥の声。ミントのにおい。路線バスで乗り合…

『世界まちかど地政学』 藻谷浩介

子どものころからの旅行マニア・地理マニアの藻谷さんが近年(自腹で)訪ねた14か国の旅行記。一言でいって、コスパが良すぎる本です・・・!最初のカリーニングラードの章だけで、定価1,100円の元がとれると私は思ったよ!! カリーニングラード。元の名は…

『漂砂のうたう』 木内昇 ← 6/29 男女共同参画基礎講座へどうぞ☆

毎年恒例、アミカスの男女共同参画基礎講座。今年はわたくし、参画サポーターとして、第1部の寸劇に出演いたしまーす。チョイ役です(笑)。 第2部は、歴史小説家の木内昇(きうちのぼり)さんの講演会。せっかくナマでお話を聞けるのだから、と思って読ん…

『風と光と二十の私と』 坂口安吾

風と光と二十の私と (講談社文芸文庫) Twitterで「美しいと思う小説のタイトル」というタグがちょっと流行った。坂口安吾の『風と光と二十の私と』を思い出して、久しぶりに読み返したら、この美しいタイトルとは裏腹に、クッソろくでもない内容だった(笑)…

『なぜ中国人は財布を持たないのか』 中島 恵

キャッシュレスが進んでいる国として、北欧などと並んで中国の名前もよく聞く。アリペイ、ウェーチャットペイなどの決済サービスは、タクシーや出前はもちろん、小さな屋台でもことごとくシステムを備えているし、年金の受取や慶弔金の支払といった場面まで…

『伝わる・揺さぶる!文章を書く』 山田ズーニー

わたくし、この本を中古で入手したんですが、2014年、43刷!静かなロングセラー。それもそのはず、というクオリティ。 そのものズバリなタイトルのとおり、伝わる、それだけじゃなく揺さぶるような文章を書くための本である。とはいえ、“文章術” つまり「こ…

師走の十八 / コバルト文庫の思い出

●12月某日: クリスマスの朝、6時30分に目覚めるサク。ふとんの中の私と目が合うとニッコリ。「よくなったよ!」と言って体を起こしたものの、いったん戻る。「や、おとーさん、トイレに行っただけかな。もう1かいねたほうがいいかな」 夫が既に起床しきっ…

『「憲法改正」の真実』 樋口陽一、 小林節

この本はとても良かった! 面白かったし勉強になったし、個人的にはとても読みやすかった。著者に並んでいるのは憲法学の泰斗、権威だけど、対談形式になっているし、その対談がけっこう感情ダダ漏れなので面白いんです。「まったく、(今の自民党を見て)自…

『憲法という希望』 木村草太

来月、「憲法改正ってなぁに?」というおしゃべりカフェをやる予定。衆議院で与党が大勝した瞬間から…というか大勝しそうな雰囲気が漂ってる選挙中から、2018年のテーマはこれになる(なってしまう)なぁと思っていました。それで、選挙後から、憲法関係の本…

霜月の十二 / もうひとつの「おおきなかぶ」

●11月某日: 午前中から、読み聞かせサークルの打ち合わせと練習で小学校へ。来週の、5・6年生&支援級の授業に入る「お話会」の練習。絵本の読み聞かせだけでなく、ストーリーテリングや、手遊び歌、ペーパークラフトなどもあり、すごい楽しいプログラム…

『花の命はノー・フューチャー』 ブレイディみかこ

福岡出身、イギリスのブライトンで「連れ合い」と暮らす筆者の2004年から2006年までの暮らしを綴った文章。文庫版のあとがきには、 この本のオリジナル版が出たあと、わたしは子を産み、保育士になり、ライターになり、ゴシップから音楽、エッセイ、政治時評…

『エーミールと探偵たち』

すごくよかった。この年代の子どもが主人公である小説に、私が求めるものがすべてつまっているといっても過言ではない!・・・かもしれない。いやホント。 子どもたちが大人に抑圧されていないし、誘導されていないし、大人の理想を押し付けられてない。もち…

『君たちはどう生きるか』 吉野源三郎

冒頭から泣きながら読んだ本って久しぶりじゃなかろうか。第1章で泣き、第2章で泣き・・・えぐえぐ泣きながら読み進めていった。 1937年、昭和12年(1937年)刊行。日中戦争が始まった年、軍のファシズムが拡大し、挙国一致の戦争へなだれこむ時代に、勇気あ…

『This is JAPAN』 ブレイディみかこ

しばらく前から人に貸していて手元にないので、読んだときの記憶で。2016年8月刊行。「今このとき」にかなり近い日本を、ある視点から活写したルポタージュだ。 それは、地べたからの視点。 筆者のブレイディみかこさんは1965年生まれ、高校時代までを福岡で…

『働きたくないイタチと言葉がわかるロボット~人工知能から考える「人と言葉」』 川添愛

大学の研究室の先輩にあたる人が最近上梓した本。 私は学部生、川添さんは修士から博士課程に進まれていて、個人的におしゃべりとかはしたことないけど、いくつかの演習(ゼミ的な授業のことを九大文学部ではこういっていた)に出席され発言される姿を見て、…

『流』 東山彰良

台湾出身の王貞月さんと知り合って話を聞いたのがきっかけで、『ゴロウ・デラックス』で著者・東山彰良さんがゲスト出演したのを見た。そこで紹介されていたのがこの本。読んでみた。 1975年、台湾。国民党総統・蒋介石が死んだのと同じ年に祖父が殺され、主…

『やがて哀しき外国語』 村上春樹

私が人生でもっとも繰り返し読んでいるエッセイの一つ!1991年、アメリカのプリンストン大学に客員教授として招かれ、当地に暮らした2年間のあれこれをつづったこの本は、私の “比較文化論考”(大げさ)のルーツといっていいかも。もちろん学術書じゃない、…

長月の一 / シャキーン・ミュージック「にほんご音頭」、『ゴロウ・デラックス』に東山彰良

●9月某日: 8/28から新学期、また「シャキーン!」にエンカレッジされる朝が始まった。今のシャキーンミュージック「にほんご音頭」も最高! 昔から伝わる、あるいは文筆家たちが書いたいろーんな擬音語・擬態語を並べて盆踊り風なアレンジと振付をして、モ…

『暇と退屈の倫理学』 國分功一郎

毎日ヒマを持て余す子ども時代、スチャダラパーの『ヒマの過ごし方』をこよなく愛する中学時代を送った私が読まんでどーする?! ってな本ですよ。哲学書なんて人生で初めて読んだかもしれない…。だいたい、哲学自体がヒマのたまものって感じもしますよね(笑)…

『いつも旅のなか』 角田光代

いつも旅のなか (角川文庫) 作者: 角田光代 出版社/メーカー: KADOKAWA 発売日: 2008/05/23 メディア: 文庫 購入: 2人 クリック: 4回 この商品を含むブログ (25件) を見る 夏休み中、facebookなんかでも小旅行記みたいなものはいくらでも回ってくるし、SNSと…

『想像ラジオ』 いとうせいこう / 大震災を経た世界に

2013年3月に単行本が刊行。その頃から気にはなりつつも、なかなか手を伸ばせなかったのは、やはりこの小説が「震災」それも「死」を扱っていると書評等で知っていたからだ。そういう物語に飛び込むには、何か「エイヤッ」という気持ちが必要だった。読み終わ…

『現代の地政学』 佐藤優

現代の地政学 (犀の教室) 作者: 佐藤優 出版社/メーカー: 晶文社 発売日: 2016/07/23 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログ (2件) を見る 『恐怖の地政学』 を読んで面白かったので、地政学についてもっと読んでみたいなー、前のはアメリ…

『「助けて」といえる国へ ~人と社会をつなぐ』 奥田知志

「助けて」と言える国へ ──人と社会をつなぐ (集英社新書) 作者: 奥田知志,茂木健一郎 出版社/メーカー: 集英社 発売日: 2013/08/21 メディア: 新書 この商品を含むブログ (7件) を見る 元シールズ代表の奥田さんのお父さん、といったほうが「ああ」ってなる…

『春になったら苺を摘みに』 梨木香歩

春になったら苺を摘みに (新潮文庫) 作者: 梨木香歩 出版社/メつーカー: 新潮社 発売日: 2006/02/28 メディア: 文庫 購入: 9人 クリック: 38回 この商品を含むブログ (132件) を見る ひと月ほど前の旅行に携行して3年ぶりくらい?に読んで、ところどころ涙し…

『作家的覚書』 高村薫

作家的覚書 (岩波新書) 作者: 高村薫 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2017/04/21 メディア: 新書 この商品を含むブログ (3件) を見る 『黄金を抱いて翔べ』や『マークスの山』で知られる小説家、高村薫が雑誌に連載したものなど、時評集。2014年から2016…

『赤朽葉家の伝説』 桜庭一樹

赤朽葉家の伝説 (創元推理文庫) 作者: 桜庭一樹 出版社/メーカー: 東京創元社 発売日: 2010/09/18 メディア: 文庫 購入: 3人 クリック: 66回 この商品を含むブログ (68件) を見る ある方の読書ブログでたまたま見かけたのがきっかけで読んだ。すっっっごく…

『ユタとふしぎな仲間たち』 三浦哲郎

『忍ぶ川』の三浦哲郎の作。20代の初めに読んだ『忍ぶ川』には当時けっこう思い入れがあって、どこかに感想を書いたと思うのだがネットの大海の藻屑と消えたのか見つかりませぬ。 ユタとふしぎな仲間たち (新潮文庫) 作者: 三浦哲郎 出版社/メーカー: 新潮社…