『飛ぶ教室』 エーリヒ・ケストナー

名作なので今さらおすすめするまでもないかもしれないけど好きすぎるので~! ドイツ版、『君たちはどう生きるか』といってもいいかと。誰かマンガ化したらどうかな。 「ギムナジウム」といわれる、日本でいえば中学生前後の男の子たちが通う寄宿学校。同じ…

霜月の十 / 『村 ~百姓たちの近世』 水本邦彦

・なんだかバタバタ多忙でブログの更新が私にしてはあいてしまいましたが、元気です! ●11月某日: 夫が東京出張へ。「東京ばな奈と崎陽軒のシューマイでいいかな?」というので「もうちょっと目新しいものを買ってきてほしいな☆ あなたは目利きだから期待し…

『明治維新とは何だったのか ~ 世界史から考える』 半藤一利・出口治明

日本史界の大家 半藤一利に、APUの出口さん(=ライフネット生命創業者でもある)が「タテ・ヨコ・算数」そして世界史の視点から挑む、ということで、面白くならないわけがありません! 昨今、大河を始め歴史ドラマや小説でも世界史の視点を入れるものは珍し…

氷室冴子の少女小説は私を励まし続ける

2008年、彼女が51歳という若さで没してから十年が経ち、河出書房新社から出たムック本(なぜ集英社ではないのだ…)には、小説家・氷室冴子とその作品に関するエッセイや評論が多数収められている。 読んでいると自分も何か書きたくなった。年々、氷室冴子の…

『茗荷谷の猫』 木内 昇

6月に、福岡市の男女共同参画イベントで講演を聞く機会があった、直木賞作家・木内昇さんの短編小説集。 emitemit.hatenablog.com 幕末から昭和にかけ、各々の生を燃焼させた名もなき人々の痕跡をすくう名篇9作。 と、裏表紙の紹介にある。読後にあらためて…

『太陽の子』 灰谷健次郎

今年の夏、数年ぶりに沖縄に行って、リゾートホテルに泊まったり水族館に行ったりして楽しみながら、楽しむだけでいいのかなという思いがあった。 ここ沖縄は、本土とは違う気候で、海も植生も食べ物も言葉もユニークだ。この独自の文化をもつ地域が歴史の中…

『世界一 子どもを育てやすい国にしよう』 出口治明・駒崎弘樹

著者2人の対談本。フローレンスで待機児童問題や障害児保育などに携わってきた駒崎さんはともかく、ライフネット生命社長(当時。現在はAPU立命館アジア太平洋大学学長)の出口さんが「世界一子どもを育てやすい国に」とは、ちょっと驚くかもしれないが、出…

『ラオスにいったい何があるというんですか?』 村上春樹

私は村上さんの紀行文がものすごく好きなので、久しぶりの刊行がうれしい。彼の小説は圧倒的に独創的できりきり舞いさせられる唯一無二の世界なのだが、エッセイや紀行文はというと対照的に静かで穏やか。もしかしたら退屈とか凡庸とかいう感想もあるかもし…

『はじめての沖縄』 岸政彦

今年8月に沖縄に行って、リゾートホテルを拠点に泳いで食べてとのんびり遊びながら、なんとなく考えるところがあった。那覇空港のすぐ隣には自衛隊の駐屯地があり、自衛隊機が停まっていた。ホテルから出た道の両側に古い墓地があった(このホテルは5年ほど…

文月の十九 / 好きな本が読める!

●7月某日: 試験が終わって、好きな本が読めるー! めっちゃうれしい。宮本常一についてや網野善彦が書いた本を読んでいる。学問的にどーかっていうアレはあるけど、宮本常一のハードなフィールドワークは読むたびに胸を熱くさせてくれる。それにしても戦後…

『ふがいない僕は空を見た』 窪 美澄

泣きすぎて頭が痛い。話題になってたころに本屋で見てたけど、こんなすごい小説だったとは。 女による女のためのR18文学賞だっけ? 初期に受賞した『花宵道中』が「あーね…」って感じの作品だったのもあって(主観です)ナメてた。こんなすごい作品を輩出し…

文月の八 / 6年生にブックトーク

●7月某日: 午前中、男女共同参画推進サポーター 新事業の説明会で市役所へ。1階の奥に職員さんたちが大勢集まっていて、奥の奥のほうで拍手も起きている。被災地へ派遣される職員さんたちの出発式だったらしい。打ち合わせ。市が肝いりで制作した「ママの…

文月の七 / おはなし会でストーリーテリングを

●7月某日: (facebookより) 『エパミナンダス』2公演、無事つとめました! というと、おおげさですが(笑)。今日は、子どもの小学校で、読み聞かせボランティアサークルが主催する「学年おはなし会」でした。 2時間目…1年生(3クラス) 3時間目…2年1組、2…

『経済成長なき幸福国家論』平田オリザ・藻谷浩介

この本1,000円ってありえないくらい安い! 平田オリザと藻谷浩介の思考を一挙にインプットできるっていうのに! 毎日新聞社も著者2人も太っ腹だな!! …っていう本ですw もう、まとめるのがおこがましいというか、まとめられないくらい金言至言にみちている…

『私たちの星で』 梨木香歩 師岡カリーマ・エルサムニー

「人はなぜ、帰属意識を個人のアイデンティティとし、優越感に浸ってしまうのか?」 ISが猛威をふるい、世界中でムスリム・バッシングが吹き荒れ、また各国で右傾化がすすむグローバル社会で、“ほとんど無力に等しい私ですら何かできることはないかと”思った…

水無月の十六 / 『23分間の奇跡』『茶色の朝』

●6月某日: 「ゆるマジ」生配信~。今回のテーマは、全然深くないワールドカップの話 “少数派は肩身が狭い” からの、男女候補者同数をめざす「パリテ法」について。なかなか面白かった・・・気がする(おめでたい奴w) お昼ごはん食べながら7月のイベントの…

『学校目線』 岡崎勝

小学校教員歴40年以上という筆者による、「今、目の前の子どもたちのための」学校案内とでも言おうか。「まえがき(本書では “はじめに” )がすばらしい本に駄作なし」という法則(by 私w)のとおりであり、何ならまえがきだけでも読む価値のある本だと思う…

『日本人と象徴天皇』 NHKスペシャル取材班

2015年、2回にわたって放送されたNHKスペシャルをもとに編まれた本らしい。記述の8割がた、昭和天皇に関して。残りが今上、つまり平成の世の天皇。 昭和天皇についての研究は、実質亡くなってしばらくしてから始まったわけで、私がシロート目線でこの20年く…

水無月の四 / プロフェッショナル仕事の流儀「かこさとし」・7歳児の疑問いろいろ

●6月某日: かこさとしさんの「プロフェッショナル仕事の流儀」見る。 先月、92歳で亡くなった。番組は3月11日からの1か月間の取材。死期が迫っていることは家族も本人もわかっていたというが、かこさんもご家族も自然体そのもの。かこさんは気力が衰え気味…

『ジミ・ヘンドリクス・エクスペリエンス』 滝口 悠生

ジミ・ヘンドリクス・エクスペリエンス。というのは、ジミヘンがノエル(ベース)とミッチ・ミッチェルと組んだ3ピースバンドで、彼らのアルバムは、私が大学時代、繰り返し聴いたアルバムベスト10・・・いや、ベスト3に入るかもしれない。だから、書店でこ…

『とめられなかった戦争』 加藤陽子

2011年5月、NHKで4回シリーズで放送された内容に添って書かれたもの。当時、全然チェックしてなかったのは、震災からわずか2か月という時期の放送だったのも大きいと思う。そういう人は多かったはず。 というわけで、本作の感想としては、「その映像作品を、…

『不思議な羅針盤』 梨木果歩 “食べるだけの人たちに申し訳なくさえ思うのだ”

やっぱり梨木さんのエッセイはいい。感じるということ、知っているということ、考えるということ、それらがすべてある。そしてそれらは相互につながっている。 各章で、梨木さんは五感をひらいている。庭の草花や、鳥の声。ミントのにおい。路線バスで乗り合…

『世界まちかど地政学』 藻谷浩介

子どものころからの旅行マニア・地理マニアの藻谷さんが近年(自腹で)訪ねた14か国の旅行記。一言でいって、コスパが良すぎる本です・・・!最初のカリーニングラードの章だけで、定価1,100円の元がとれると私は思ったよ!! カリーニングラード。元の名は…

『漂砂のうたう』 木内昇 ← 6/29 男女共同参画基礎講座へどうぞ☆

毎年恒例、アミカスの男女共同参画基礎講座。今年はわたくし、参画サポーターとして、第1部の寸劇に出演いたしまーす。チョイ役です(笑)。 第2部は、歴史小説家の木内昇(きうちのぼり)さんの講演会。せっかくナマでお話を聞けるのだから、と思って読ん…

『風と光と二十の私と』 坂口安吾

風と光と二十の私と (講談社文芸文庫) Twitterで「美しいと思う小説のタイトル」というタグがちょっと流行った。坂口安吾の『風と光と二十の私と』を思い出して、久しぶりに読み返したら、この美しいタイトルとは裏腹に、クッソろくでもない内容だった(笑)…

『なぜ中国人は財布を持たないのか』 中島 恵

キャッシュレスが進んでいる国として、北欧などと並んで中国の名前もよく聞く。アリペイ、ウェーチャットペイなどの決済サービスは、タクシーや出前はもちろん、小さな屋台でもことごとくシステムを備えているし、年金の受取や慶弔金の支払といった場面まで…

『伝わる・揺さぶる!文章を書く』 山田ズーニー

わたくし、この本を中古で入手したんですが、2014年、43刷!静かなロングセラー。それもそのはず、というクオリティ。 そのものズバリなタイトルのとおり、伝わる、それだけじゃなく揺さぶるような文章を書くための本である。とはいえ、“文章術” つまり「こ…

師走の十八 / コバルト文庫の思い出

●12月某日: クリスマスの朝、6時30分に目覚めるサク。ふとんの中の私と目が合うとニッコリ。「よくなったよ!」と言って体を起こしたものの、いったん戻る。「や、おとーさん、トイレに行っただけかな。もう1かいねたほうがいいかな」 夫が既に起床しきっ…

『「憲法改正」の真実』 樋口陽一、 小林節

この本はとても良かった! 面白かったし勉強になったし、個人的にはとても読みやすかった。著者に並んでいるのは憲法学の泰斗、権威だけど、対談形式になっているし、その対談がけっこう感情ダダ漏れなので面白いんです。「まったく、(今の自民党を見て)自…

『憲法という希望』 木村草太

来月、「憲法改正ってなぁに?」というおしゃべりカフェをやる予定。衆議院で与党が大勝した瞬間から…というか大勝しそうな雰囲気が漂ってる選挙中から、2018年のテーマはこれになる(なってしまう)なぁと思っていました。それで、選挙後から、憲法関係の本…