師走の八 / 松田美幸さん「ベルベットの手袋の中には鉄の拳」

●12月某日: 夕方までにやること、なんかいろいろあるな~とto doを書き出してみたらウウッ( ;∀;)となった。でも書き出すの大事ね。ほとんどできた。ていうか書き出さないとできないタイプのわたくし。

今日は夜、雁瀬さんのプレゼン勉強会の特別企画と冠された忘年会に行く。昨日「夜ごはんは準備してったほうがいいかな?」と夫に一応聞いてみると「や、いいよ」とこともなげなお返事でラヴ♡ 
「コロッケにするけん」
「えっ、あんな(クソめんどくさい)ものを会社帰ってから作れる?」
「今夜のうちにタネ作って揚げるだけにしとくけん」

主婦の鑑だな! ということで後顧の憂いなく出かけました。サクには「おれ、きょう、父ちゃんとポテコたべるっちゃん~♪ かーちゃんもうまいもんくってこいな!」と言われました。

受付で、かわいいチョコレートをウェルカムプレゼントにもらってスタートした昨日のパーティ。

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松田美幸さんの講演、想像を上回る感動でした。(松田さんは福岡県の男女共センター「あすばる」のセンター長をつとめられていましたが、この翌日、議会で承認され福津市の副市長に選出されました!)

「人生100年時代、無形資産を増やそう」
「海外へのフライト、最初の3回は人のお金で行きました」
「『ルールですから』を言い続けなければいけない人生はしんどいだろうな」
「仕事で心がけているD・N・A」
「閾値を超える」
「第一人者に会う」
「(ジョブズのスピーチより)You can only connect them looking backwards. Stay hungry, Stay foolish」

そして、昨日の講演のタイトルにもなっていた
「ベルベットの手袋の中には鉄の拳」
(注:もちろん、引用元についてはきちんとお話されてましたよ)

松田さんは、男女共のエキスパートかと思っていたら、
もともとは組織改革と戦略策定が専門とのこと。
組織改革って何をどうやってやるんだろう~? 
自分たちで手足を使ってインタビューして、提言書を作成して…とのことですが、その内容が全然想像がつかなくて、とても気になる! 

「ふっといろんなことがつながってアイデアが湧く時があって、
 それがすごく面白くてワクワクして、ハマるところです」
はー、松田さんってどんなふうにお仕事なさるんだろう。とってもとっても見てみたい。

松田さん、雁瀬さんを始め、
豊かな個性やキャリアをお持ちの方々がそろう華やかなパーティでしたが、
その裏では、みなさんたくさん努力と勉強なさってるんだよね、と背筋が伸びる思いでした。
(と言いながら、貪欲に飲み食いしていたわけですが)

若い頃から幾度も海外に渡り、勉強し、世界の様子をつぶさに見て感じたことをお話されていたのもとても印象的。
冷戦が終結し、ベルリンの壁が崩壊したときに、世界が感じていた衝撃と感動。
そのとき、日本人はどうだったかな? それほどのインパクトをもって受け止めていたかな?と。
現在にも通じる話だと思います。

1人きっちり30秒での自己紹介も、次から次に面白いプレゼンが聞けてすごく面白かった。
いろいろな方とごあいさつし、来年やりましょうというお話もいくつか持ちかけられる。
帰って、松田さんの講演についてなど夫にべらべら話しながら飲んで夜更かしする。

 

師走の七 / 季節外れの三社詣り

●12月某日: よく寝た。寒いけど天気も持つようだし、太宰府に行くことに。参道は驚くほどの人出。アジアからのツアー客がたくさん。境内に入るとさっそくおみくじを引くサク。そして大吉を引き当てる。そして(夫がトイレに行ってる間に)私にも引け、引けと言う。私、引く。中吉。勝ち誇るサク。ふ、正月にリベンジしてやる。

茶店(サテンじゃなくてチャミセね)というのがぴったりのお店で昼ごはん。私と夫がちゃんぽん、サクはカレーライス。古き良きといった味で、それだけでなく、お店の人の心遣いが存外(失礼)こまやか。

階段をのぼって天開稲荷神社までゆき、そこからさらに竈門神社に足を伸ばした。12月なのになぜか三社参りをしてしまった。竈門神社はなかなか歴史を感じる入口と裏腹に、境内の中にはキュートな売店がある。売店っていうか、お守りとか売ってるとこね。それにしても天開稲荷から歩く道の感じはなかなかさみしいものだった。田舎なのは全然いい。なんかすたれ感が…。で、よく歩いたね~って言いながら、またさっきの茶屋で焼きたての梅が枝餅を頼み、熱いコーヒーも飲む。

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夜ごはんは鉄板焼き~! グラム500円の美味しい牛肉と、玉ねぎかぼちゃしめじもやしキャベツさつまいも…などを焼く。ワインも飲む!


●12月某日: 封切したばかりの仮面ライダービルドの映画に連れて行ってもらえるよう、夫に交渉して成功したサク。「かあちゃんは、いかなくていいか?」って言われたけど、うん、いいや、別にw 

しかしキャナルシティに着いたところで事件発生。8Fの駐車場からエレベーターに乗り込んだところで「あ、車に鍵かけたっけ?」と不安になった夫が「ちょっと待っとけな」と言い残して車に確認に…行ってる間にエレベーターが動き、夫が戻るとサクの姿がない(サクによると、ドアを「開く」のボタンを押したけど開かなかったそうだ。「とじる」と押し間違えた?)。

夫、顔面蒼白になったものの「いや、サクのことだからここで待っていたら戻ってくるはずだ」とじっと待ったらしいが、それって普通、子どもがわの行為じゃないか?w「動かずにじっとしてたら父ちゃんが迎えに来てくれるはず」ってw まあ、夫の勘は的中というか、少しするとチーンとエレベーターが開いて中からサクが登場。ほっ、よかったね~。

「いっちょ前な口きくからってまだ7歳なんだから、安易においてっちゃダメだよ!」と夫に念押しし、「もしお父さんとはぐれたらどうしたらいいかわかる? お店の人に、「迷子になりました」って言うんだよ。お父さんかお母さんの携帯番号覚えてるよね?」とサクに確認する。映画は超おもしろかったそうで、よかったね。

おかーさんは「ママじゃな」の聞き起こしなど、いろいろできました。夜ごはんは、焼き鮭、味噌汁、豚バラ大根の小鉢、きゅうりとキャベツの塩もみ。『直虎』がプレ最終回! 今日のサブタイトルは「本能寺が変」!

 

『「憲法改正」の真実』 樋口陽一、 小林節

「憲法改正」の真実 (集英社新書)

この本はとても良かった! 面白かったし勉強になったし、個人的にはとても読みやすかった。著者に並んでいるのは憲法学の泰斗、権威だけど、対談形式になっているし、その対談がけっこう感情ダダ漏れなので面白いんです。
「まったく、(今の自民党を見て)自分の楽観主義を反省しました」
「あんな無知な人たちと論争する不毛さに疲れます」
「先生もご苦労なさってきたんですね」などなど(笑)。

2016年3月出版なので、この本で議論されているのは2012年4月に自民党が発表した草案、及び、出版に至るまでの国会での質疑や議員の発言等について。

ちなみに、この草案は、今も自民党の憲法改正推進本部サイトで掲示されているので、今のところ公式最新ver.と解釈されてもおかしくない。いざ改憲が発議されるときは(票を獲得しやすいように)もっとマイルドな条文に変えられるのだろうけど、与党の改憲派の核心はここにある、ということだろう。

日本国憲法改正草案 | 自由民主党 憲法改正推進本部

この本の白眉は、「与党の改憲派は「日本の良き伝統を重んじた憲法を」というけれど、彼らがめざすのは、日本の政治がとりわけ異常だった1935年~1945年、つまり、戦時中の日本なのだ」と喝破したことだと思う。彼らの主張や改憲案を見て、どうしようもなく違和感や不安感を覚える部分を、憲法学者たちがきちんと言葉にして理路整然と説明したということ。

改正草案にふんだんに盛り込まれている「わが国の長い歴史と固有の文化」「国と郷土」「誇りと気概」「和を尊ぶ」「家族」などの美しい概念について、

美しく麗しい言葉であっても、法の歴史的文脈の中に置くと、違った結果が見えてくる。こうした言葉は、何かを排除し、何かを押し付けるために使われてきた経緯のある言葉なのです。
偏狭なファシズムを支える道具になってきたのです。

と筆者は述べ、その例として、第2次大戦初期のフランスのヴィシー政権の例を出す。

いち早くナチスに従属したその政権では、「自由、平等、博愛」というフランス革命以来の3つのスローガンを「祖国、家族、労働」に置き換えたというのだ。憲法に道徳を持ち込むのは一種の思想統制の根拠になりうる。「法と道徳を混同するな」は近代の大原則であるという。ほんと、そりゃそうだよね。

改正草案における人権の軽視。憲法の「要」の1つといわれる13条、今、「すべて国民は個人として尊重される」とある条文は、改正案において「すべて国民は人として尊重される」となっている。個人の「個」が削除される衝撃を2人は語る。改憲派はそもそも個人の権利を常に否定したがる。ここにいう「人」とは、「犬や猫とは種類が違う生物」といった程度の意味しかない。「個人の権利」だからこその「人権」なのだ、と。

改正草案に記されている【緊急事態条項】についてももちろん解説がある。

「大災害やテロ等において政府の権限を強化し、事態の対応にあたって国民を守る」
というのが建前だが、これは権力の暴走を防ぐためのストッパーを外すことにつながる。それこそが彼らの狙いである。何をもって「緊急事態」とするか、その判断が内閣や国会(与党)にゆだねられていれば、恣意的な「緊急事態」によって、私権の制限や選挙の凍結、また政府は予算の財布のひもを握ることもできることになるのだ。

阪神や東北で支援活動をした弁護士たちは、災害に際して中央の権限を強化したところで意味はない。被災地の状況がわかるのは現地。むしろ自治体の首長に権限を委譲する方が大事、と言っているという。求められているのは、災害対策基本法など、具体的で実用的な法律の整備、改善である。

東日本大震災に関連しておかしいと思うのは、「想定外」の原発事故という人災があったのだから、それに対応する修正をしなくてはいけないのに、原発事故への対応策は特段、強化されていない。危機への対応を怠りつつ、そのくせ、国家緊急権を憲法化したいと自民党は言う。

もっともな指摘。

明治に作られた大日本帝国憲法は、現代の目から見ればもちろん不備や制限も多いが、近代的精神にのっとって作られていた。そして、当時の議員は、国民に選ばれた自分たち議員が、藩閥という権力に拠った政府の暴走を防ぐため、憲法を存分に活用していたのだという。ある発言や政治的行動が立憲(憲法順守)か否か、というのは、明治大正の政治家たちにとっては常に大問題だった。第18代首相寺内正毅が「ビリケン」とあだ名されたのも、「非立憲」という批判から来たものなのだ。

議員の意識に変化が起きるのは戦後で、新しく「主権者」になった国民に選ばれた自分(議員)がもっとも偉いのだ、憲法何するものぞ、ということで立憲主義が形骸化していった。

今、枝野が新しく立てた「立憲民主党」が野党第一党として名乗りを上げたが、こうした意味で、「立憲(法による支配)」と「民主(人民による支配)」は時に対立する、という説明は非常に示唆に富んでいる。

しかしだからといって立憲を軽んじて良いわけはなく、バランスが大事である。存在する憲法の軽視がエスカレートして行きついたのが、ナチス・ヒトラーによるワイマール憲法の停止だという話は、(数年前に麻生太郎が失言によって注意喚起してくれたにもかかわらず)まだまだ知らない人が多い。

ドイツには国民主権に基づく民主主義をうたったワイマール憲法があった。しかし、ヒトラーは、選挙によって民意を得たことを根拠に、実質的に憲法を無効化してしまった。その結果は歴史が示すとおりである。麻生の「ワイマール憲法は、気づいたらナチス憲法に変わっていた。騒々しく議論するんじゃなく、あの静かな手口に学んだらどうかね」は明らかに、“その手口”をさしている。あの発言から数年、与党はまさしくその手口を学び、静かに国を作り変え続けている。

また、様々な条項で国民の権利を制限する改正草案において、「自由経済だけは制限せず、経済発展の追及を肯定する条文が追加されている」という指摘も見逃してはいけないところ。新自由主義への傾倒と復古主義とを同時に掲げる改正草案について、この本では「キメラのような」と比喩しているが、私は両者は一体なのだと思った。

つまり、彼らはもっともっと儲けたい。それは個人的に利益や資産を得たいというのもあろうし、日本という国が経済的地位を保つことで、その上部に位置する自分たちの地位を守りたいというのもあるだろう。しかし、経済のグローバル化は、新たな勢力の台頭や新たな価値観の創造にもつながる。そこで、「古き良き伝統」「家父長制」「国民の義務」等のを掲げ刷り込むことによって、自分たちの支配的地位を守り、階層の再生産をしようということ。もちろん、古き良き伝統に従ってお上に従順な国民は、統治にあたって何かと都合がいいのだ。

 

 

 

 

師走の六 / レキシ勉強会、その4

●12月某日: 結局バタバタ出発することになって自転車飛ばしてむっちゃんちへ。風が、すっごく強い! 久しぶりに城南線を自転車で越えた。途中、桜坂のお菓子屋さんに福岡では珍しいほどの大行列が。

朝ドラや絵本から読みとくレキシ勉強会、第4回!
「歴史に興味もったことないし…。それに、過去より今や未来が大事。」と思う人にこそ聞いてほしい、この話。
私たちの日々の楽しみも、子どもたちの将来も、平和あってこそ。
その平和は誰が守る? 私たち大人です。

歴史は過去の失敗の宝庫! 
今も昔も、人間の心理や、ハマりがちな落とし穴は同じだったりする。
「庶民の生活」という視点からわかりやすく戦争を描く朝ドラや、
子どもたちへの祈りがつまったロングセラーの絵本
などなどを通じてお話しています。

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忙しい師走、3~4人でも来てくだされば御の字かなと思っていたら8人も。皆さんのお顔が神々しく見えておりました。

まぁ私がべらべらと拙い話をするわけですが、どこかひとつでも心に引っかかるところがあったなら、とてもうれしく思います。というか、話の内容は忘れてしまっても、こういう会に来ようと思って時間をあけてくださり、同じ場を共有した、そのこと自体にすごく意味があるような気がします。

大人の日常は忙しいもので、余暇があれば、楽しいこと・リラックスできること・あるいは自分や子どものためになることに使いたいものです。世の中のことなんか考えても短期的・直接的メリットなんて何ひとつないように思えるものです。そこを押して来てださる方が、周りに何人もいることに、私は希望を感じます。

具体的には、私がこの会を通じて、そして広く皆さんにお伝えしたいのは、
戦争を起こすのは、戦争をしたい人・軍需で儲かる人など特定の人たち(主に権力者たち)だけれども、

一般の人々が、気づかずに騙されたり、
勝ち馬に乗ろうと支持したり、
あるいは無関心だったり、
うすうす気づいてはいても、
人と違うことをするのが怖かったり、
保身のために仕方なく口をつぐんだりすることで、
間接的に戦争に加担してしまう面もあるのだということです。

いえ、昔の人を責める気はありません。
昔は女性には選挙権がなかったり、
とても厳しい思想弾圧や情報統制が行われていたので、仕方ない面もかなりあります。

私は、今を生きる私たちがそうなってはいけない、
無知や無関心によって、
知らず知らず戦争に加担してはいけない
と思っているのです。

子どもがいればなおさらです。
大人の無知や無関心のツケを子どもたちに払わせるのはあまりにもむごい。
朝ドラ『ごちそうさん』を見ているとホント~~にそう思いますよ。
あんなにかわいい菅田将暉くんがさぁ‥‥

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私たちは幸いにも平和な時代に生まれ、平和な子ども時代、平和な青春時代、
平和な新婚時代、平和な出産・子育て‥‥を、これまでできてきました。

私たちにとって、平和とは、蛇口をひねれば水が出てくるぐらいに当たり前で、
平和のために自分が何か努力するという発想は、あまりないかもしれません。
でも、この平和は、人々がかつてあまりにも大きな犠牲を払って、
やっとこさっとこ、手に入れたものなのです。

その辺は、今、朝ドラ『ごちそうさん』を書いた同じ脚本家、森下佳子さんによって、
大河ドラマ『おんな城主直虎』にも描かれているわけですが。
(こちらにも、菅田将暉くん、出てます)

私たちは、再び大きな犠牲を払ってはいけないのです。
でも、今、私たちは平和に慣れすぎていて、いろんなことに鈍感になったり、無関心になったり、しょうがないかと受け入れたりしてしまってる気がします。
「いつか来た道」にならないかと、ハラハラしている歴史オタクの私です。

‥‥と言いながら、朝ドラ俳優のミーハー話とかもついつい織り交ぜてしまうのですが、
文化やアートが社会や政治につながるんだというのも私の持論です。
でも話し足りないので、いつか「朝ドラの歴史描写を語り尽くす会」みたいな特集をやりたい。誰か来てくれますかね~w

来てくれた皆さん、とりわけ、会場として皆をおうちに招き入れてくれたむっちゃん、ありがとうございました! 

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むっちゃんのおうちと心づくしのおもてなしのおかげで会の印象が5割増です! 近くのパン屋さんにオーダーしたら、こんなステキな感じにバスケットに盛りつけてくださって、ランチしながらあれこれおしゃべりする良い時間も持てました。来年は、憲法改正おしゃべりカフェをやります! 朝ドラの会もやりたい(笑)

もちろん、歴史勉強会も、およびいただければどこへでも参ります!
あなたの町で、あなたの友だちグループで、いかがですか?
みなさんお待ちしていまーす。

30年、40年と生きてれば、歴史って驚くほど理解できるものです♡
このときも、「歴史は全然~」って方がほとんどでしたが

「帰って夫にも話した。夫婦や家庭でこういう話をするのが大事」
「対話力! 戦争に限らず大事なことなので子どもにも伝えていきたい」
「なかなか社会のことなど人と話しにくいけど、大人のそういう消極的な態度が子どもたちに伝わっていく」
「時事問題に対して当事者意識をもつこと」
「もっと知りたくなった!」
「戦争になると、庶民は間違っていると思っても従わざるを得なくなる」

などなど、うれしい感想をたくさんいただきました~


ちひろちゃんが写真を撮ってくれた♡

にきちゃんとチャリで帰る。夜ごはんは、帰り道で買った美味しい唐揚げと、大根の煮物と、キャベツのマヨポン。サクと一緒に寝てしまう。

師走の五

●12月某日: プリンタの調子がいよいよ悪い~。たぶん、吸紙ローラー?とやらが摩耗しちゃったんだと思う。紙を吸い込んでくれない。無理くり押し込んでたら、詰まる(そりゃそうか)。ちょっと前からこんな感じなので、いちお、一昨日くらいまでにみなさん(歴史勉強会に来てくれる人のね)のレジュメは全部印刷しておいたんだけどね。

この際だから、コンビニの複合機でネットプリントとかも試してみた。とっても簡単にできることがわかった。でも1枚60円(カラーの場合)だからとっても不経済☆ 

夕方、どんぐり文庫。ストーリーテリング「ホットケーキ」に大人も子どもも大爆笑! サク、原作が収録されている「おはなしのろうそく」を借りて帰る。夜ご飯は、麻婆豆腐とポトフの残りなど。サクが寝たあと『精霊の守り人』ラストシーズンの第2話を見る。



師走の四 / 読書タイム・イエペ愛

●12月某日: 朝、登校のためおちあった子どもたちが、放課後どこで遊ぶかについてプチ揉めている。がんば! 午前中は歴史勉強会の資料準備。

午後、小学校の「読書タイム」へ。毎日15分間、たとえば大縄跳びだったり理科っぽいクイズだったりと、その日に応じていろんな活動が計画される時間があって、1年に1回か2回、読み聞かせをする。

サクのクラスに入ると、掃除を終えた子どもたちが寄ってきて、「サクくんのおかーさんやろ!」「にてる!」「にてない!」「なによむと?」といろいろ言ってくる。1年生ってかわいいね。ちなみにサクはこういうとき、寄って来ないw 

今日、私が選んだのは、『とんでいく』と『イエペはぼうしがだいすき』の2冊。もう、イエペ愛が強すぎて、幼稚園で読み、どんぐり文庫で読み、そして小学校でも読むw この2冊のチョイスは大成功だったと思う😊 元気いっぱい、集中して話を聞くのがまだまだ難しい子もいるサクのクラスだけど、みんな吸い込まれるように見てくれてた。絵本の力だね~。ほんと面白い絵本だもんね。

こどものとも 2000年11月号 「とんでいく」

イエペはぼうしがだいすき (日本の創作絵本)

帰宅したサクにも「おかあさん、おつかれさま」「もりあがってたな」「うまくよめてたぞ」と労りとお褒めの言葉をいただきました。何で上から?w 夜ごはんは、ハンバーグ、味噌汁、ポテサラ、にんじんしりしり。

 

師走の三 / 朝から缶ビール

●12月某日:



私が走り出したのを、道路を挟んだ向こう側で目ざとく発見したサクたちが、すごい対抗心を燃やして道路の向こうで疾走していたw

ふっ・・・・。朝っぱらからのビール・・・そんなに美味しくはなかったです。つか寒い。

歴史勉強会の準備。95分くらいでやってた内容を今回は80分でやるので取捨選択→時間チェックの繰り返し。レジュメの印刷。お部屋を提供してくれるむっちゃんとやりとり、ランチのことも。

サクが本を見ながら飛び出すクリスマスカードを作っている。ゆるい顔立ちのサンタさんがかわゆい。「やっぱ、げんかんだよな!」といって飾ってた。夜ごはんは鯛のあら炊き、鶏手羽元、にんじんしりしり、ミニトマト。サクが寝てから夫と『監獄のお姫さま』6話。お湯割りが美味しい季節になってきました。

●12月某日: この冬いちばんの寒さ。サクに重ね着をさせ、手袋をもたせる。「あったかー!」とニコニコしてた。うんうん寒い時のあったかさって小確幸よの。

雲さんが好き嫌いをして、朝顔とひまわりには水(雨)をあげるけど、たけのことヘチマにはあげない。そのときの、それぞれの植物の気持ちを想像してコメントを書くというミッション。みんなが「かなしい」とか「くやしい」「イヤだなあ」と書いているタケノコの心。サクさんは「いいから、水くれよ」と書いてたw いいよいいよw 

それにしても今日はクラスの皆さんだいぶ落ち着いた様子で授業を受けていた。何より先生に笑顔や褒め言葉が多かったのがうれしい。卵が先かニワトリが先か? 帰りの会のあと、隣のクラスから出てきた仲良しのNくんが「おかあさん、こんかった・・・」と悲しそうな顔をしていてキュンとくる、そしてうわああああとなる。きっと急に何かの事情で来られなくなって、私のLINEに連絡を入れてるに違いない。ええ、そんなときに限って携帯を不携帯で(忘れて)学校に来ていた私です。

「きっとお母さんおうちにいると思うけど、もしいなかったら、サクの家で一緒に待っててね」と言い含めて懇談に出る。途中で帰ろうと思ったけどタイミングを逃してしまった…。夕方、「キュウレンジャー新聞」を作成するサク。すげぇ新聞っぽく書けている! 夜ごはんはポトフ。飲み会から帰った夫もひどく感銘を受けて、サクに手紙を書いてた(←彼がこういうことするの珍しい)。

 

師走の二 / プリマヴェーラの会、福岡国際マラソン

●12月某日: 朝ラン8キロほど。この時期恒例、福岡国際マラソンのコース試走だ。もちろん全部じゃないよ、せいぜい8キロくらいだけど、けやき通り ~ 薬院六つ角 ~ 平尾交差点と走る。今日は寒いけどよく晴れて日差しがあり、風は穏やか。まさに冬のランニング日和! 明日は選手のみなさんベストな走りができますように! 大迫傑に神野大地くん、設楽啓太、カロキにツェガエにキプロティク、川内優輝もくる豪華メンバーだ。

走って帰ると昼ごはんができているという小さな(いえ、大きな)幸せ。今日は温かいおそばと野菜の天ぷら。夫の自信作、春菊の天ぷら確かにうまかった~

午後、サクは夫と床屋へ。私は山本文房堂へ、「プリマヴェーラの会」を見に行く。こちらもこの時期恒例の絵画展。今回のしほちゃんの絵は、ささやかなようで広々とした、気持ちが明るくなるものだった。いろいろな人のいろんな作風の絵があり、しほちゃんを始め、描いたご本人や、モデルになってるお子さんたちが来ていたりもして、あたたかい雰囲気。しほちゃんともいろいろしゃべる。

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(しほちゃん画のポストカードを1枚買った。)

帰ると、今度は飲み会へ~。こちらもまたまたこの時期恒例、幼稚園時代のクラスのファミリー忘年会! 10家族集まったのかな。子どもたち、さすが3年間を共に過ごした仲間だけあって、久しぶりでもすぐにはしゃぎ始め、楽しそうだった。お父さんたちの出席も多く、お母さんたちは当然、話が尽きず、盛り上がったー。

帰って、サクを寝かせて夫と2次会。安室奈美恵のNHK特番「告白」を見たら、「アムロちゃーん!!!(ノД`)・゜・。」って、私の中にイモトが降臨。


●12月某日: 福岡国際マラソンの沿道応援。歩いて向かいながら、「ちょ、間に合わないかも」と私が言うと、「はしれ!」とサク。間に合いたいらしい。夫に「とーちゃん、今日は、トイレいくなよ」とも言って私たちを驚かせる。去年の沿道応援で、夫が直前でコンビニかどこかにトイレに行き、その間に交差点の交通規制が始まって、夫となかなか合流できなかったのだw 子どもの記憶力すげーなw 

観戦ポイントに近づき「あ、だいじょうぶだいじょうぶ。まだけいさつかんが出てきてない」とサクが安心して足をゆるめる頃、夫が大幅に息を乱していたw 

やってきたきた、ランナーたち。「川内さーん!」「設楽くーん!」 「カロキー!!」と、名前を絶叫して応援するのがミソです。みなさんもぜひそうしてね。名前を呼ばれた方が絶対に力が湧くから!! 私、めっちゃ絶叫系です!!箱根時代から応援してた大迫君は、ペースメーカーやトップランナーたちと団子状態で来たから、名前を呼び損ねた~~~無念。

今年はマラソンするには気温が高すぎたので、20km地点ですでに、かなり集団がばらけてましたね。
選手たちもすごい汗で。おつかれさまでした!(写真は、存じ上げないランナーの方々です…)

生観戦で触発された息子が帰り道に激走する。
わかるわ~ その気持ち(笑)。ほんと、大急ぎで帰って、以降はテレビの前で熱烈応援してましたよ。








ちなみに去年の記事

夜ごはんは、さば、ごぼうたっぷりの味噌汁、ポテサラ。『直虎』の48話、サブタイトル「信長、浜松来たいってよ」 パロディーが信条の今作のサブタイトル。森下さん、大事にとっといた「○○、××××ってよ」をまんをじして繰り出してきたらしい。最高だなw 

emitemit.hatenablog.com

『アンナチュラル』 第3話

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セクハラとパワハラを絡ませて同時にやる見事な手腕! 腕がよくておまけに顔もガタイもいいとくりゃ、「個性よね」「天才肌だから」と片付けられてしまいそうな中堂さん(井浦新)の暴言や横暴の類を、3話という早い段階でちゃんと取り上げるこのドラマはやはりいいですね。

ずん飯尾に訴えられた中堂さんに、前回は中堂に命を助けられたミコト(石原さとみ)が、「いろんな人がいる職場だから乱暴な言葉遣いは感じが悪い、苦痛を感じる人もいる、コミュニケーションは大事」と極めてまっとうな方向性の言葉をかける。それで中堂は悔い改めるわけではないが「クソとは申しません」等宣誓して飯尾と和解。でも飯尾はUDIに戻ってきて嘘のように仲良くなったりするのではなく、新しい職場に旅立っていく、という現実的な結末。

セクハラのほうも同様で、ミコトは最終的に法廷で証言に立つことを避け、腕はもちろん、顔もガタイもよくて態度もでかい立派な男である中堂に代打を頼む。中堂は見事に応えて、吹越満の女性蔑視検事をやりこめ、温水さんの容疑者にも一矢報いるのだった。「ミコトの口で、あいつらにぎゃふんといわせたかった」と惜しむ夕子(市川実日子)に、「今は法医学の勝利でよしとしましょう」とミコト。

ドラマなのだし、ミコトは本来優秀な法医学者なのだから、自らぎゃふんといわせる脚本にしたってよかったのだ、というかそっちのほうがカタルシスは大きい。でもミコトはそうしなかった。法医学者である彼女は何よりまず真実を追求し明らかにする(それは彼女の人生観といってもいい)ためにために、女性として蔑視される場所を避けた。

法医学者としての勝利と、女性としての尊厳。本人に優秀な資質があっても、どちらも同時に成し遂げるのは困難なのだ、それが今の現実なのだ、と強く印象づける。そこで、男性である所長(松重豊)が、「I have a dream! いつかあらゆる差別のない世界を」とキング牧師の言葉を引いて大真面目に(だからこそユーモラスに)言挙げするのも、スマートなだけでなく誠意ある幕引きだったと思う。

男女の非対称の考え方が、吹越満の検事や斎藤実の大学教授のように個人的な性向にとどまらず、社会全体に共有されていることをドラマは描く。北村有起哉演じる週刊誌の記者が「敏腕検事 vs ヒステリー女法医学者」という記事を出すと、見る間に傍聴人が増え、メディアの注目度も上がっていく。「こういうのはな、わかりやすいほうがいいんだよ」とほくそ笑む記者。ユッキーヤのゲスな存在感が際立っている!!! ・・・のはさておき、私たちはこうやって安易な二項対立に踊らされている。個人やメディアや社会など様々な環境が相互補強しあって性の非対称は維持されている。

だからこそ、「女性はすぐ感情的になるから」とミコトの証言を退けた検事を、今度は中堂が怒らせ、「感情的になるなよ」となだめる場面も光る。女性は××だ、と括ることのナンセンス。

温水さん演じる、妻を殺害した冤罪で逮捕されていた容疑者は、夫婦間では弱者であったがゆえに、こじらせて女性不信・女性蔑視になったという造形。殺された妻は美人主婦ブロガーとして有名だった。女性ゆえの軽視・蔑視と、女性ゆえにもてはやされるのは表裏一体であり、それが絡まって新たなミソジニーを生む・・・という構造にも目配りがされていて、唸る。

そういえば、ミコトの実家で、弁護士の母親(薬師丸ひろ子)がビールを傍らに持ち帰り仕事をしており、ミコトの弟が慣れた手つきで夕食?夜食?を作ってサーブする場面も、何の説明もなくサラッと描かれてたね。

・・・と、ジェンダーちっくなこともいろいろ書いたけど、随所に笑いと萌えがちりばめられていてすごく洗練されたドラマです。

 

『西郷どん』 第5話 「相撲じゃ! 相撲じゃ!」

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江戸時代の御前試合といえば剣術がデフォだし、薩摩には「ちぇすとー!」示現流ってもんもありますけど、そこは敢えて、わざわざ、相撲なんですよね。もちろん吉之助さぁが右腕上がらないっていう設定があるから剣術の試合は不適ってことになるんでしょうけど、でも吉之助さぁの右腕は相撲において完璧に機能していた気もしますけどw

何はともあれ、「空前絶後のー!!!!」 ふんどし祭りありがとうございました♡ 楽しかったです♡ 俳優のみなさん、体づくり気を遣ったでしょうね~。新八さんくらい若けりゃいいけど、ユッキーヤさんなんか、ねぇ。いや~ユッキーヤと亮平さんの夢の取り組みは、しばらく録画消せませんね。ゾノ先生のことだから、まだまだ油断はできませんよ、俳優部の男性陣! そのうち、瑛太にもきっとサービスシーンがあることでしょう・・・♡

そう、鈴木亮平の存在感はすばらしいなと思います。大河の主役、っていう風格があります。「気は優しくて力持ち」って、日本(日本に限らない?)の物語の主人公の王道だと思うんだけど、それを違和感なくできる若手~中堅の役者を久しぶりに見たような。もう本当に体がすばらしかったです。大きいけどムキムキすぎないのがイイのよね! ここまで体づくりをしてるんだから、そりゃ相撲くらいやらんとね。取り組みも見てて面白かった。

糸ちゃんの草履が頭にあたった演技もよかったー。それにしても、草履を貸してくれて、しまいにはおんぶまでしてくれる吉之助さぁ優しすぎ! これじゃ、薩摩では全然「女子は損じゃ」じゃないやん!w

んで、斉彬よ、ひでーじゃねーかw 劇団ひとりと引き合わせるのが目的かもしれんけど、父ちゃん母ちゃんを始め大家族のみんなの肝がもたねーぞ!!

前回のサツマンルーレットに続いて、今回のゾノ先生の飛び道具(?)は「お菓子をベットしまくる姫たち」。何これw 島津一門、ギャンブラー体質か?(笑) 言い出したのは於一ちゃんだけど、隣にいた姫さまも何の戸惑いもなくノリノリで賭けてたのが、なんかよかったですw そして賭けに加わってくる殿様w おまいらwww

民放の時代劇のノリに近い作風なんで、あんまりストーリーにけちけち言うてもヤボなんだけど、西郷・大久保・糸の淡い三角関係マジいらねー!!! なんか、今さら大河で瑛太の不憫な当て馬演技見て、うまいだけに超ビミョーな気持ちになったわ・・・