霜月の四

●11月某日: 夫のクールビズ終了から遅れること1週間、サクがやっと長袖を来て登園。でもまだ裸足に草履。まあ草履のほうがパーッと外に出て遊びやすいんだよね。うちの園、上靴もないし。今日は、午後から新入園児の面接なので、午前保育。迎えに行くと、年長児に配られたらしい交通安全ポスターみたいなのを丸めて、みんなでチャンバラごっこしてる。楽しくてたまらないって感じ。12時過ぎていいかげん帰ろうかって雰囲気になり、幼稚園かばんを置いて天神へ。

母と待ち合わせてランチ。イムズ「野の葡萄」でバイキング、10年ぶりくらいで、そのときも母と来たような。夫と知り合う前の話である。「そのころサクちゃんはどこにおったんやろうねー(笑)」と母。野菜の天ぷらとカレーが超おいしくて欲張って食べる。イムズを下に降りていきながら、ペットショップや、ソリド&リキッドでブックオカの文庫フェアをのぞく。福岡の書店員さんたちが選んだ文庫本、と言われればそれはやはり近しくて楽しい出会いに思われて、去年に引き続いて購入、とりあえず2冊。



夜ごはんは、親子丼、エノキと人参と小松菜の吸い物、タケノコ煮。

 

●11月某日: なんと博多駅前で道路陥没事故があり、朝から全国での大ニュースに。地下鉄作業員が異変を察知して警察(?)が立ち入りを規制してから間もなく陥没が始まり、怪我人はいなかったという。その瞬間の映像はすごかった…。現場から徒歩5分くらいのところで働いていたから、もちろん、見ただけで「ああ、あそこか」とわかる。

予報と違い雨がやまず、歩いて幼稚園の迎えに。小雨だし、歩いて、途中からバスに乗って帰る。17時半過ぎ、友だち母子到着。たまたま互いに夫がSETTAIやらNOMIKAIやらで、じゃあ一緒に食べようぜってことになった。働いてる友だちなので、いつでも会えるってわけじゃないし、急なお誘いもうれしいもんです。が、段取りワル子ちゃんで1時間近くお待たせして米とか研いでもらいました。ギョーザ、鶏むね肉と野菜のサラダ、友だちは冬瓜と大根の煮物、豚の赤身と豆などのトマト煮を作ってきてくれた。うまー。スパークリングワイン、赤ワイン。子どもたちもよく食べよくはしゃぐ。途中、大丸の屋上かどっかの冬季限定牡蠣小屋やさんに視察(本人談)に行ってた夫が帰ってきた。

 

霜月の三 / トトロはまだイヤ

●11月某日: 風邪具合が悪い。関東在住の義父の兄(つまり夫の叔父)が帰省するので一緒に昼ごはんをという話だったが、叔父さん、ゆうべから急に体調が悪化して、急きょ、今日すぐに関東に戻ることになった。何でも、数年前に手術したものの取り出しきれなかった石が騒ぎ出したらしい。

用意していたおみやげを手に、空港まで見送りに行く。救急病院で痛み止めを打ってもらって小康を取り戻した叔父さんは気色悪くない様子。義父母、それに義父のお姉さん(つまり夫の叔母)も一緒に来ていて、こんな形ではあったけれど私たちは久しぶりに叔父さん叔母さんに会った形で、仲の良い兄弟なので喜んでくれた・・・と思う。サクもとても大きくなったと言われた。

チケットをキャンセルしたり取り直したりの作業で夫が活躍し、おじさんを見送って、見送りメンバーで空港で遅い昼ごはんを食べる。その店は何と、ゆうに20年前、大学生だった夫がアルバイトをしていたレストランで、彼の調理の基礎技術(特に揚げ物)はここで培われたものだという、私にとっては足を向けて寝られないお店である。サクはソファ席に膝を立てて、背後の滑走路や停まっている飛行機を凝視してましたがね。三日月のクロワッサンとかラスクとか買ってもらって帰宅。

今日の夫はダブルヘッダーで、夜は幼稚園のお父さん飲み会である。出ていく前にきっちりと晩ごはんを作っていくのはどういう使命感かよくわからあないけど自発的な行動なので有難くいただきました、手羽先の甘辛焼きと、この冬初めてのおでん。




●11月某日: 6時からの飲み会で12時前に帰ってきた夫、さすがに午前中はきつそうなので、サクを誘ってランニング。彼に自転車で伴走させた形。お使いがてら、1.5km先のスーパーまで往復。帰りには「ちょっと、つかれてきたー。あしはいいんだけど、うでがいたい」とサク。姿勢をキープし続けるのは大儀だもんね。「でも、なんかたのしいね」おっ、長距離走の楽しさ、わかるかい? いったんサクを返してから、3km走り足す。今日はとても暖かい。

昼、最近わたしが凝ってる雑炊を作ってやったら、夫もうまいうまいと言ってた。あ、別に特別なレシピでもなんでもありません(笑)。

午後はちょっと断捨離したり、たまった家計簿つけたり、サクのループタオル作りやとれかかっているボタンの世話、風呂場の中掃除(大じゃない)、など、雑事いろいろやって、本や新聞(散歩に出た夫&サクに買ってきてくれるよう頼んだ)も読んで、なかなか充実してたかも。夜ごはんは、焼き鮭、豚汁、ひじき煮、たけのこ煮。

 

霜月の二 / 太宰府へ

●11月某日: 「いいなあ、子どもは代休あって…」と言いながら、夫、出勤。そういえば、5月から長らく続いたクールビズ期間も終了しネクタイを締めて行ってますね。

さあ今日は子どもと2人の平日。「きょう、ほんとにどこにもいかんと? だれかくるならはやくいって」とサク。太宰府行きを提案すると、「いってなにすると? おまいり? それで?そのあとは?」みたいな反応だったけど、けっこうその気になったみたいで張り切って出発。

電車を乗り換えながら行くのも楽しそう。着くとさっそくお腹空いた、と言う。しかもラーメン食べたいと言い、参道の店の貼り紙で「ラーメンってかいてある」と見つける。えっ、ここ・・・?と思ったけどまあいっか、と入った。あー昔ってこういうもんだったよね豚骨ラーメン、という感じ。それほど濃くなくて、量は少なめで、具もシンプルで。値段も500円。うん、これでいいんだよ。

あらためて参道を歩き、境内へ。平日だけどとても人が多い。九国の「鳥獣戯画」展は連日行列だそうだし、季節柄、七五三の家族も。太鼓橋、池の鯉、楼門、本殿。写真を撮り合いながら進んでお参り。そこから本殿の裏手に回る。そっか、こっちがわに茶店がこんなにあったのね。すごい。ひっそり。昭和だ。さらにそれを抜けて、小さな鳥居が並ぶ坂道をのぼってゆく。ここまでくると人は少ない。

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「天開稲荷神社」に到着。十二支の鈴が並んでいて自分の干支のを振ってから、中央の大きな鈴を振る。鈴に漢字で干支が書いてあるのをサク「いわないで! どっちがはじまり?! えっと、ねーうしーとらーこれだ!」はい当たり。

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さらに上に鳥居の道をゆくと、秘密の(?)石室があります。そこまで行って、降りて降りて本殿に戻りおみくじを引いて、結ぶ。吉と小吉でどちらもめでたさ全開!とはいかなかったけど「今日はたくさんお参りしたからきっと願いは叶うよ」「そうだよね!」と励まし合いながら結んで、参道でお土産を買ったり、焼き立ての梅が枝餅を食べたりして、帰る。息子とのデートもあと数年ですかね。

 

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(参道中。寄贈者なんでしょう、「花子とアン」でおなじみ、伊藤伝右衛門の名が刻まれた鳥居がありましたよ。)

夜ごはんは、えのきの卵とじ・ニラとひき肉あんかけ、シーザーサラダ風、アジ煮つけ。シーザーサラダはこないだ「きょうの料理」で見たレシピ。美味しくて家族に好評。ドレッシングが余ったので、しめじをグリルしたのをディップしながら食べる。しめじ大好き。

 

『おんな城主 直虎』 第1話 「井伊谷の少女」

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始まりましたね、2017年! 今年は、知名度が低いどころか一次史料の真偽もさだかでないらしい(よく知りません)女主人公ですが、乏しい資料を読み込んで咀嚼する能力が高く、しかも過去作で独特の骨太い人生観を提示してきた森下佳子作品(しかもPも同じ)ということで期待しています。

久しぶりに子役時代をじっくり1ヶ月ほどかけて描くようで、基本的に子役にさほど興味はないんですが、とにかく構成・プロットの固い作家なのでいずれ必然性を感じるんだろうなと。1話については「これなら拡大せず45分でよかったんじゃないの?」という意見もわかるけどねw




子どもたちの名前は、すべて史料からきてるんですかね? 鶴、亀、とわ。「とわ」には「永遠」という漢字をあてることがあるよね。長寿というか、永い時間を感じさせる名前でそろえてある。そんな固有名詞への目配りにもさることながら、この親にしてこの子あり、という性格設定に唸る。

一生懸命に中小企業経営してるけど根はアバウトみたいな父親と、賢夫人ゆえに「いずれ大人にならなきゃいけないんだから今は放置」という方針の母親をもつおとわは、難しいことを考えるたちではなく井伊の姫である自分の立場に無頓着(だけど事の本質を掴める賢さは母譲りか)。今川寄り=“情より合理”で怜悧な父を持つ鶴丸は、父が家中で嫌われやすい位置にあると悟ったり、それを受け容れるしかないと思う賢さや「理」が勝つ部分をもっている。生まれつき体の弱い亀之丞は、それをコンプレックスに思いつつも、いわゆる脳筋で子煩悩な父に楽観的に育てられているのでどこか単純。

なんたって、「亀は愛され気質だけどホントは負けん気でよい男じゃ」云々、「我が亀の代わりに馬にも乗り、太刀も佩き」云々の長セリフを、

(おとわちゃんってこんなに語彙豊かに喋れる子なのね、でも「我が○○してやる、だからそんなこというなーっ!!」って、いかにも柴咲コウちゃんに似合いそうな言い回しだな…)

って思いながら割と冷静に見てたら、 「おとわが俺の竜宮小僧になってくれるのか?」っていうレスポンスで、びっくらこきました。おいおい、亀ちゃんw そこはふつうなら、「おとわ、ありがとう! 俺がんばる。おとわのため、井伊のために誰よりも強い男になる・・・!」って武者震いするターンでしょ?ww

感動してそのまま他力本願になっちゃう。無邪気な亀ちゃんのヒロイン気質がすごくよくわかる場面だったよね…そしてその違和感に全く気付かずがんばっちゃうんだろう、おとわの気質もな。

しかし一番ぐっときたシーンは、鶴丸がおとわを詰るところです。「(前略)おまえは姫だから、周りの者は逆らえぬ! そういうことを少しは 考えろと言うておるのじゃ。ばーか!」ここの長セリフが、ほんと森下さんらしくてねえ。ヒロインだろうがその相手役だろうが、未熟さや欠落を容赦なく突きつけられるんだよね。

で、ここで激昂するのは鶴丸のもどかしさ、葛藤のあらわれでもあるんだよね。たぶん飼葉をあげたりしてやってたのは鶴丸なんだよね? 竜宮小僧探しにも最初から「はぁ?」って顔してたし。鶴はとわが好きだからいつも見守っていて、でも亀も好きだし、家中の序列や、父の立ち位置もわかっているから、2人の婚約も仕方がないよなあと思っていて、そうやって大人の世界の道理を飲みこもうとしている自分に対して、とわが無邪気なばかりの子供の世界に留まってるのがいらつくんだよね。

なおかつ、「亀はホントは体がきついのにがんばってるんだ、気づけよ」の背後に、「俺はホントはつらいのにがんばってるんだ、気づけよ」を感じる。それを誰にも気づいてもらえない鶴丸は、父親にでも、亀にでもなく、おとわにそれをぶつけちゃうたちなの。くーっ(悶) で、その、鶴の言葉にならない思いはとわにも、亀にも全然伝わってないんだよ。あああああ。

ここの激昂はもちろん、小林颯くん、この回を通してすばらしい演技・・・! 彼の演技が見られるだけで子役編を楽しめそうです。昨年のチャグム(@精霊の守り人)のときはさほど感じなかったんだけど、すごい子役さんですね。



大人たちの態度は、上記ツイートが印象的でした。おとわの父と母、南渓和尚。子どもだからといって状況を隠したり歪めて伝えたりすることには、何のメリットもないという感覚なんだろうなあ。とてもシビアだけど、納得のいく態度でした。世の中は厳しいし、人にはそれぞれ運命ってものがあるけど、できる限りの手を子どもたちのために尽くすよ、という態度。

寿桂尼さまやら築山御前(瀬名、ですかね。今作での名は)が出てくるのが楽しみです。そしてムロ!! 予告の出オチ感すごっ!ww

 

霜月の一

●11月某日: 近所の友だちと歩いて登園。園の近く、もう車両の進入もないゾーンで「ここから子どもだけで行ってみる?」と言うと超乗り気の2人。見えなくなるまで見送っていると、サクじゃなく、友だちのほうも、何度も何度も私を振り返って笑顔で手を振る。かわいいのう。

昼間は勉強とか~新学期始まって1ヶ月、進捗はまあまあ…? 幼稚園の迎え時に、明日のバーベキュー in 山での野菜を分ける。各自、担当分を切って持参するのだ。草スキー用のそりで、子どもたち、すのこを走る走る。もちろん、簀の子は平坦なので、代わる代わるひっぱって遊ぶのだ。「ここでこれだけ盛り上がるんなら明日はすごかろうね」とママたちで話す。

帰宅後、いつぞやの子どもちゃれんじの付録だったオジギソウ育成キットをサクに渡すと、自分で説明書を読んでちゃくちゃくと準備。途中少しだけ手伝ったけど、こういう集中力とその持続力がなかなかのもの。そしてなかなか慎重で器用なのは夫に似たのだろうか。名前は「ぺっこ」だって。おじぎするからね。かわいいなw それにしてもこれ、晩秋からでも育つのかしら(たぶん5月号くらいの付録だった)。

夜ごはんは、豚肉とナス・玉ねぎ・ニラの味噌炒め。大根とえのきと揚げのお吸い物。かぼちゃサラダ。ひじき。

 

●11月某日: 年長児とお父さんとで山登り遠足。サク、わくわくのあまり早起き。夫、バーベキュー用の担当野菜、キャベツをざく切りに、おにぎりを2人分握り、と、あたりまえのように自分でやって出発。

私はまずはランニングへ。秘密の小径=植物園の裏手を走ったり、7.5キロ。帰ってシャワー浴びて勉強。そして予定してたランチへ。だいぶ昔からあるお店だけど今でもめちゃめちゃ繁盛しててちょっとびっくりした。うん、今日も美味しかった。ブックオフに寄ったら、前にどんぐり文庫でチラッと読んだかわいい写真絵本『イエペはぼうしがだいすき』が108円だったので買って帰る。

サクたちも帰ってきて間もない感じだった。夫とサク、それぞれから聞く今日の話が面白い。特に、夫が語る子どもたちの様子がw 草スキー場でやるそりすべりの騒動録とか。サクは沢ガニを20匹くらいつかまえたと言ってた(保護公園なので、帰りにはリリースしなければならない)。

私「サクは、そりは?」 
夫「性格だな、安全運転」 

夜ごはんは、餃子、マーボ豆腐、サラダにミニトマトなど。大人のマーボ豆腐に夫がはずみでクミンを投入してて、それ以前にワイルド唐辛子も豆板醤も投入されてたのでものすごくホットでスパイシーな味になってた。もはやマーボ豆腐とは違うものって感じだったけどスパイス大歓迎!

 

神無月の十七 / 重箱の隅つつくのすけ

●10月某日: サク弁、ごはん、のり卵焼き、豚こまとしめじ炒め、ひじき、マカロニサラダ。今日も詰め込む。帰宅後「多くなかった?」と聞いてみると「だいじょうぶ。あと、にく、1まいくらいたべれる」とのことw 

朝、送って行ったら、「サクー!」と教室から出てきた数人のうちの一人が真っ先に「かみきった?」とサクに尋ねた。そのとおり、ゆうべ、夫がお風呂場カットしてたのだ。友だちっていいね。

今、0655で時々やってる「重箱の隅つつくのすけ」という歌が我が家でブームで、帰りにサクと、家族それぞれについて何すけなのか、っていう話になる。

サク 「おかあさん、しんぶん よみすぎのすけ」
「あと、さなだまる みるのすけ」
「おとうさん、サラリーマン しゅっきんのすけ」
「あと、めがね かけるのすけ」www

母語の文法構造をよく理解していることがわかる例示の数々、ありがとうございました。大人が新聞を読むのは、私が子どもの頃には当たり前の風景だったのが、現代の子どもには変わった(特徴的な)図に見えることもよくわかります。そして、「めがねかけるのすけ」の雑さなwww

ところで、ここんとこ、幼稚園の迎えの時間が近づくと雨が降り出す、っていうパターンが妙に多いぞ! 夜ごはんは、焼きそば、サラダ、ミニトマト。麺を最初にほぐして、ちょっと多めの油で炒め焼きみたいにしておくと、美味しいのだ。ちょっと余裕がないとすぐ省略する工程だがw

 

●11月某日: 関東から帰省中の親友が遊びに来る。。。。はずが、駅に着いたら電車が止まっているので遅れますとLINEで連絡が。信号トラブルらしい。twitterで検索しても阿鼻叫喚の声が溢れている。親友は1歳の双子ちゃん連れで(抱っこ+ベビーカー)二人とも寝ちゃったのでバスやタクシーに乗せるのも難儀だし、信号トラブルだから割とすぐに復旧するだろうとみていたら、結局、1時間半も…。おつかれさまでした。

着いてすぐランチにする。芋ごはん、サンドイッチ、かぼちゃサラダなど用意してた。子どもたち、よく食べる。そしてとても人なつこく、年に何度かしか会わない私(だから覚えてるはずない)にもすぐにおもちゃを渡してくれて、しばらくすると抱っこをせがんでくる。かわゆー。14時、サクの迎えに行く(留守番を頼む)。サクも一緒にお茶したり遊んだり、双子ちゃんはサクにもよく懐き、帰り、駅まで歩いて送っていく道のりではベビーカーからかわいい手を伸ばしてサクの手を握っていた。

夜ごはんは、芋ごはんやら、いろいろ残り物で。夫は飲み会。 『夏目漱石の妻』2話 を見てる途中で帰ってきて、ラストまで、言葉もなく2人で見入る。

 

神無月の十六

●10月某日: 午前中、6kmちょっとラン。川沿いから路地裏へ。夫が作ってくれたお蕎麦ランチ食べながらロンプク淳。




なんっか、ちょっと、体調イマイチかも。倦怠感というか。体のふしぶしがしくしくするような。筋肉痛とかになるほど走ってないのに。

と、思いながら夫の実家へ帰省。着くとサクがさっそく、「おかあさんのじゅんびが おそかったけん、おそくなった」と義母に言う。ふっ、やめてくれろ。夜ごはんは義父による天ぷら祭り~! の他に、目玉として馬刺しがあった。最近、地域の区長会の視察で熊本に行ったらしい。益城町や熊本城の様子など見てきて、「結局はお金を落とすのがまず手っ取り早くできること」と、他に辛子れんこんやワインや、くまもん印のスイーツなどいろいろ買ってきてた、そしてそれらの相当部分を私たちがいただいた。

日本シリーズ、第6戦@広島。空気を読まずに・・・ってわけじゃないけど、なんと4連勝で日ハムが日本一に!! 

 

●10月某日: 義実家泊。サク、外泊すると早起き。私もそういう子どもだった。

じぃじ・ばぁばも一緒に、地域の文化祭に行く。地域のいわゆる「ハコモノ」が会場なんだけど、周辺に設置された駐車場も含めて軒並みほぼ満車というものすごい人出にびっくり。一大イベントなのね。子ども用にくじ引きやらゲーム(ボール掬いとかマニュアルなパチンコとか)。ハコの中では、地域のサークルなどによる展示、絵や写真や書道やら陶芸やらで、これが想像以上に見るの楽しくて、ふだんこういったものに興味関心の薄い夫までけっこう楽しんでた・・・けど、ヒマしてる6歳児がひとり。

「そりゃサクちゃんは陶芸見ても楽しくないわよねw」(by 義母)ということで、ほんとは併設のステージやら、町立図書館やらも覗きたかったけど、露店コーナーでいろいろ買って、その場の飲食スペースも盛況で座れそうになかったので、家に戻って食べることにする。これが、たこ焼きとか焼きそばとか炊き込みご飯とか焼き鳥とか、いかにもお祭りの露店っていうメニューなんだけれども、どれもこれも美味しい! 値段もさほど高くない。こういうところに小さな町の良心を感じるなあ。

帰路でお店に立ちより、サクの靴を買う。7月におろした靴、ほとんど履かないままで(平日も休日も草履が基本スタイル)サイズアウトだ。いいよいいよ、しょうがないよ。夜ごはんは、アジの煮つけと味噌汁、マカロニサラダ、トマト。

 

『それでも、日本人は「戦争」を選んだ』 加藤陽子

 

それでも、日本人は「戦争」を選んだ (新潮文庫)

それでも、日本人は「戦争」を選んだ (新潮文庫)

 

 

何年か前、網野善彦の『日本の歴史をよみなおす』に、“すべての日本人に読んでほしい!”というポップがつけられているのを書店で見て、「大きく出るなあ、でも気持ちわかるよ!」と思ったものだが、この本も同じ類のものじゃなかろーか。いや、この本じゃなくてもいいけど、自分の国の近代の歴史っていうのはやっぱりみんなが一定レベルの知識を有するべきなんじゃなかろーか。そのためにこの1冊、おすすめです!

中学生・高校生の歴史クラブ(そんなクラブがあるのね!入りたかったー)の面々に対して行われた5日間の集中講義を本にしたもの。講師(著者)からの質問を読んでしばし考え、中高生たちの時に鋭く、時に戸惑いながらの答えを読んでなるほどと思い、自分も講義に参加しているような心持ちで読める。

序章の引きがすごい。「9.11同時多発テロの後のアメリカ政府と、1932年:盧溝橋事件のあとの日本政府との共通点は何か?」 思わずハッとさせられるその答えを通じて、歴史を学ぶ意味を平易に提示する。

●戦争で勝利した国は、敗北した国に対してどのような要求を出すか? 戦争がもたらす根源的な作用とは?

第一次世界大戦でヨーロッパでは1,000万人を超える戦死者が出て、このような戦争を二度と繰り返さないようにと国際連盟が組織されたのに、その平和はたった二十年で破綻してしまった。なぜか?

など、本質的な問いが次々に示され、東西の歴史家や哲学者の言を引きながら解説されていく序章ですっかりこの本の虜になったあと、5つに章立てされる本編は、

1.日清戦争
2.日露戦争
3.第一次世界大戦
4.満州事変と日中戦争
5.太平洋戦争


と、それぞれ日本が近代に戦った5つの対外戦争がテーマになっている。それぞれにおいて、やはり鋭い質疑応答を繰り返しながら講義は進む。国内外の政治家、軍人、外交官、いろいろな資料や後世の研究などが縦横無尽に織り込まれているのだけど、(いかにエリート校であろうと)中高生に向けた話なので大変わかりやすく、それでいて読み応えがある。

とにかく、今でも義務教育で「平和授業」というものはあるだろうから、一応、日本人全員が先の戦争における空襲やら原爆やらの惨禍は知っているはずなのだが、それらを学ぶ目的は究極にはやはり「二度と繰り返さない」ことにあるはずだ。その目的のために、日清戦争から振り返るのがすごく有用だとこの本を読むとよくわかる。

日中戦争時の中国の外交官:胡適の「日本切腹、中国介錯論」という凄まじい理論や、満州事変後、国際連盟脱退までの“なし崩し感”、など、純粋に歴史の経緯を知る興味深さも多々あるのだけれど、大人になってからだいぶ年月が経った今、感じるのは、「戦争や震災などの特異な出来事が、長いスパンで人々や社会に影響を及ぼすものの大きさ」だ。

たとえば日清戦争の勝利は、国民に、有史以来、仰ぎ見る存在だった中国への蔑視感情を芽生えさせた。また、戦争が多大な需要を生むことを知り、勝てば莫大な賠償金が得られることを知り、台湾と澎湖諸島を手に入れた。

その経験は次の戦争につながる。が、日露戦争では8万人もの犠牲者を出しひどい増税に耐えながら勝利したのに賠償金が得られない。その忸怩たる国民感情は、日露戦争で辛うじて手に入れた満州への権益への執着心につながり、それは昭和になってからも続く。

アメリカは1906年のサンフランシスコ大地震、日本人は1923年に関東大震災の惨状を経験して、人々に「戦争への恐怖」“ウォー・スケア”が起こる。恐怖心は「移民に襲われるかも」などの感情を起こし、排斥運動が起こる。

世界恐慌から波及した昭和恐慌で、庶民特に農村は惨憺たる状況だったにもかかわらず、政治家は対処できなかった。そこにつけこんで庶民に寄り添う甘言を並べた「陸軍パンフレット」は人々の軍部支持、政治家失墜につながっていく。などなど…。

私たちは、「先の戦争」を忘れてはいけないという意識はあっても、明治や日清戦争というと、ほとんど自分たちと何も関係のない、隔絶された過去のように思いがちだ。けれど明治維新から敗戦までは77年。日清戦争から敗戦まではたった51年。明治に作られた近代の価値観や、日清・日露で勝った記憶やその言い伝えは、先の戦争に突き進む上で大いなる無意識の意識になったに違いない。

そのようにして歴史を見たうえで現代に戻ると、見え方はずいぶん変わってくる。戦争をしないためには、ひとつひとつをゆるがせにしないことが大事。中国や韓国をdisってる場合じゃない。人々は生活が苦しくなるとカリスマ的な救世主(ヒトラーだとか!)を求め熱狂するところがあるから、生活に根差した政治が大事。など、私は考えます。

そして、先の戦争というと「国のお偉いさんたちが勝手に決めて、国民はそれに騙され、巻き込まれ、犠牲になった」というイメージがあるのだけど、そういった側面もあるにせよ、それだけじゃないのだと知ることがすごく大事なのだと思う。この本でも最後まで、その点については触れられている。

天皇を含めて当時の内閣や軍の指導者の責任を問いたいと思う姿勢と、自分が当時生きていたとしたら、助成金ほしさに分村移民を送りだそうと動くような県の役人、村長、村人の側にまわっていたのではないかと想像してみる姿勢、この二つの姿勢をともに持ち続けること、これがいちばん大切なことだと思います。


朝ドラ「ごちそうさん」で、ヒロインのめ以子が戦死した息子について「あの子を殺したんは私です」と絞り出したとおり。

私たちが日々の政治に無関心でいろんなことを看過してるうちに、また隣人(隣国)を蔑むことで日々の鬱憤を晴らし溜飲を下げてるうちに、戦争を容認する雰囲気が醸成され、既成事実が作られていく。

そして、ひとたび戦時体制になれば、私たちは生き延びるため、自分が属する世界から排除されないために、戦争に協力するしかない。加害に加担することであっても。そういう危険性を知ること、過去に実際にあったことだと知るのって、すごく大事だと思うのだ。繰り返さないために必要な実務はそういうことだと思う。

「戦争は悲劇、してはならない」それは疑いようもなくシンプルな真理のはずなのに、人々は繰り返し戦争をしてきた。日本も、たった70年前までいくたびも対外戦争を選んできたのだ。その歴史の重さを知ることから始まるよね。

 

 

神無月の十五 / 二段パーティ、井上芳雄さん

●10月某日: はい、今日もサク弁です。ソーセージ、麻婆豆腐、卵焼き、ポテサラ、カレー豆、きゅうり。最近、少ない少ないと言われるのでたくさん詰めております。サクを園に送って戻ってから、エンジンかかるの遅め。疲れてるっぽい。こういうふうにならないために早寝早起きを徹底するのが効率的なのだな。と、こないだの「ママじゃな」の取材でちほちゃんが話してくれたことを思い出す。

降園後、幼稚園の文庫の日。そのあともひとしきり園庭で遊ぶ子どもたち。帰宅後、明日のパーティの準備をするサク。「2段パーティ」って何のことやらでしょうが、竹馬で足を乗せるところを当初の2倍の高さに上げるのを園では「2段」と呼んでて、園庭を落ちずに5周(くらい)いけたら2段になれるんだけど、このたびめでたくクラス全員が2段になったことを祝うパーティだそうで。

先日の芋ほり遠足で得た芋で、自分たちで芋ご飯やら芋コロッケやら作り、先生にリンゴのケーキを作らせて(これは先生的には想定外だったらしい、子どもたちにリクエストw)みんなで盛り上がる構想なのだそうだ。エプロン、すりこぎ、三角巾、爪も切って・・・と、いそいそやってる。花を積んできて飾ったりと、テーブルコーディネートもするようです。

夜ごはんは、さばのみりん干し。具だくさんの豚汁。きゅうり。ポテサラ。豚汁すっごい美味しい。





井上芳雄さんについては、翌日、今度は「アウトデラックス」のゲストで軽妙なトークを繰り広げ、「ミュージカル俳優はチケットの売れ行きが悪いと公演後にトークショーをぶっ込まれて必死にやらざるを得ないので喋りがうまくなる」「かっこいい、歌うまい、王子様なだけじゃなくて、『よく平日昼間から来れますね』なんつって毒づくぐらいしたほうが喜んでもらえる」など野心ギラギラっぽい様子をうかがって、彼の思惑通り、ますます気になる俳優さんだと思いました。

 

●10月某日: 雨。サクは「パーティだ!」と張り切って出て行った。お弁当日が1日減って親も大変うれしい。家時間、今日はまあまあいろいろ片付いた。1つじゃなくて2つ以上、自分の中でのTo Doをこなせるとうれしい。

迎えに行くと、お母さんたちにもさつまいもコロッケのおすそ分けがあった。おいしい。それにしても、さすが我が園、さつまいもオンリーなさつまいもコロッケだわ(あとでサクに聞いたところ、玉ねぎのみじん切りとひき肉も入っているとのことだったが、食べた感じでは影も形も見当たらなかったw)。サクが廊下で伸びてるので、具合悪いのかな?と思ったら満腹で苦しいらしい。芋ごはんを茶碗に4杯、コロッケは5個、りんごのパウンドケーキに蜜柑まで食べたら、そりゃそうなるね。でも友だちと一緒に歩いて帰った。そのままうちで遊ぶ。

友だちが帰ったあと、芋コロッケの作り方を尋ねると、「スマホで録音しろ」と言い出してびっくり。2年前にも同じシチュエーションがあったのを覚えていたらしい。「まえは、おかあさんのスマホ、くろかったよね」と前機種のことを言う。で、録音しながら作り方を聞いたら、子どもの2年間の成長って面白いね。今回はもう、最初に手を洗ったり途中でトイレに行ったりとかいう枝葉はちゃんと省かれているわけです。前の時の録音も保存しとけばよかったかな。いや、こうして文章で残しているからね。

師走の三 / ケーキの作り方を必要以上に詳細に説明する - moonshine

 

次に、「おかあさんのひるごはんもせつめいして」というので、これまた録音しながら説明してやると、サクの当意即妙な相槌やツッコミ、そしておふざけが冴えわたっていて、3分間のちょっとした漫才になった。夜、夫にも聞かせる。夜ごはんは、豚バラと玉ねぎ炒め、イカの辛いパスタ、きゅうりとしめじとオクラの和え物。ビール、赤ワイン。

 

神無月の十四 / サクの言い草 / 「ミュージックポートレート」 大地真央×市村正親

●10月某日: 今日もサク弁です。鶏と椎茸、玉ねぎのグリル、スクランブルエッグ、カレー豆、ポテサラ。朝から鼻がムズムズ、グシュグシュ。風邪ひいたー。スタートダッシュ力、無し。昼はヘルシーに雑炊・・・と思いながら、ついついホットな唐辛子を入れてしまう。辛! でも、うまー。

サクは降園後、珍しく女の子の友だちんちに遊びにいくーと行った。結局、その子のうちの近くの公園で、男女6人くらいで遊んでたみたい。夜ごはんは、ギョーザ、Wさつま煮(まだある)、きゅうりとオクラ。夫は飲み会。





鼻のムズムズぐしゅぐしゅは、昼ごろがピークだったらしくサクが夕方帰ってくるころにはかなりマシに。治癒力・・・!

 

●10月某日: 夫、今日はゴルフで6時半に出発。・・・って、普段からそれぐらい早く出勤してる人も多いのでしょうね。7時に起きたサクに「お父さん、6時半に行ったよ」と言うと、「すっげー!!!」と目を丸くして驚いていた。

私たちは、クラスの子も一緒に歩いて登園。昨日、クラスで、先週の山登りで拾ったマテバシイの実(大きいどんぐりみたいな)で駒や笛を作ったらしいのだが、先生に

「この笛、いつ吹こうかなーって話をしてたら、さくたろうくん『おれ、おとうさんとおかあさんがケンカしたときにふく』って言ってましたよ」

と、にこやかに報告される。先生、登園したサクに

「さくちゃーん、おはよう! 昨日は、笛吹く機会なかった?」て、やめてww 

ったく、こんなに円満な夫婦をつかまえて、サクったらぁ。夜ごはんは、アジとカツオの刺身、トマトソースの辛いパスタ、ほうれん草おひたしとトマト。4時ごろゴルフから帰宅した夫がパスタ作ってくれた。


















・・・と、思考を亀ちゃんで締めくくる夜w